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ラグジュアリーブランドの老舗、ティファニーの歴史

ラグジュアリーブランドの老舗、ティファニーの歴史

現存するラグジュアリーブランドの中で、屈指の歴史を誇るティファニーを紹介します。

ティファニーの歩み

ニューヨークで始まる

ティファニーは1837年にアメリカのニューヨークで店舗を構えます。当初は文房具や装飾品を取り扱うお店でした。当時の会社名はティファニー&ヤングというもので、今とは少し違います。当時としては画期的な点として、値札を付けて値引きに応じないというスタイルを貫いていた点です。値引きに応じないということは、裏を返すと商品の質に対する自信と自負がうかがえます。

ちなみに、1837年はフランスでエルメスが生まれた年で、ティファニーとエルメスは同じ年ということになります。

ハイスピードで基盤を構築

1845年にはアメリカ初のメールオーダーカタログのブルーブックの発行を開始しました。そして1848年には今ではティファニーの最大の強みであるダイヤモンドジュエリーの販売を開始します。

1850年代から銀製品も取り扱うようになり、1853年には会社名をティファニー&カンパニーと変更、現在まで同じ会社名を貫いています。また1853年はティファニー本店にアトラスクロックが設置された年です。

創業から15年ほどで現在のティファニーの原型を作り上げた、創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーの素晴らしい手腕がうかがえます。

ティファニーの躍進

1862年にはアブラハム・リンカーン大統領が夫人のために、ティファニーのネックレスとイヤリングを購入し、夫人はそれらを身に着けて大統領就任舞踏会に出ていました。

1867年に開催されたパリ万国博覧会でアメリカ初の銀器部門の銅メダルを獲得して、ヨーロッパでもティファニーの名を広めることに成功します。そこから1875年のパリ万国博覧会で銀器部門グランプリ、ジュエリー部門でも金賞を獲得して、世界一流のブランドの証左を示しました。

1878年には287.42キャラットのファンシー・イエロー・ダイヤモンドをチャールズ・ルイス・ティファニーが購入し、128.54キャラットにカットしたティファニーダイヤモンドは現在でも世界最高峰のジェムストーンと謳われています。

1885年にはすでにアメリカのトップブランドとなっており、アメリカの合衆国印章のデザイン改訂を任され、国からの信頼も厚い会社になっています。

そして、1886年にはチャールズ・ルイス・ティファニーが今でも受け継がれている、エンゲージメントリングのティファニーセッティングを発表しました。完璧に計算された立て爪はダイヤモンドの美しさを最大限引き出し、発表から140年近く経った今でも、ティファニーセッティングはエンゲージメントリングの象徴として輝いています。

ティファニーの現在

1902年にティファニーを長きに渡って支え続けてきた、創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーが死去してしまいましたが、勢いが衰えることはなく、チャールズ・ルイス・ティファニーの息子、ルイス・コンフォート・ティファニーやジュエリー部門のトップだったボールディング・ファーンハムがしっかりとティファニーを支えていきます。

20世紀半ば頃から優秀なデザイナーが次々とティファニーに入ってきます。ルイス・コンフォート・ティファニー、ボールディング・ファーンハムが支えてきた土台に、新たに入ってきたデザイナー達が様々な可能性を付け加えていき、多種多様な魅力をティファニーに付与していきました。

映画化による知名度の拡大

1961年にはオードリー・ヘップバーン主演で映画化された『ティファニーで朝食を』が公開されるなど、単なるブランドの枠を超えた存在となります。1974年にはジュエリーデザイナーのエルサ・ペレッティを迎え入れ、1979年にはジョン・ローリングがデザインディレクターに就任、1980年にローリングがパロマ・ピカソをティファニーに引き入れます。

また、2000年にティファニー財団を設立して、環境保護等により力を入れていきます。衝撃的だったのは2020年にティファニーがLVMH(モエ・ヘネシー・ルイヴィトン)によって買収されたことです。

ですが、買収されてもLVMHの傘下に入っただけで独立性は保たれ、今現在も創業から培われたティファニーの魅力などが色あせることなく、世界中を虜にさせる商品を世に出し続けています。

まとめ

1837年の創業当初から画期的な仕組みを作り、自身の商品に妥協を許さず、魅力的な商品を140年近く世に出し続けているティファニーですが、職人魂だけでなく、商品を手に取って喜んで欲しいという、素晴らしい想いを持ち続けられていたから、こんなに長い間、沢山の人に支持されているのだと、思っています。これからも、魅力的なものを世に出し続けてくれることを楽しみにしています。

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