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GMTマスターシリーズの起源

GMTマスターシリーズの起源

ロレックスGMTマスターの誕生の背景には、かつて「世界で最も高い経験値を持つ航空会社」と呼ばれたパンアメリカン航空(PAN AM/パンナム)が関わっています。パンナムは、すでに「陸」のエクスプローラー、「海」のサブマリーナーと非常に品質・性能の高い時計をリリースしていたロレックスに対しパイロットウォッチの製作を依頼していました。そんなGMTマスターは、1950年代に初代GMTマスターが誕生しパンナムの公式時計として1960年代に採用されることで圧倒的な信頼性を得ることとなります。その結果、各国の航空会社の公式時計として採用されることになりパイロットウォッチとしての地位を確立していきました。

アンティーク1954年-1959年GMT-Master Ref. 6542

記念スべき初代のGMTマスターでパンナムの公式時計に採用されていました。38mmのステンレススチールケースで防水性能は50mです。24時間ベゼルは、赤と青(ペプシ)のベークライト仕様で蓄光塗料はラジウムがベゼル裏にペイントされていました。ベークライトは耐久性に問題があり割れやすいという欠点があったためわずか2年でアルミベゼルへと換装されました。

ジェームズ・ボンドの映画「ゴールドフィンガー」に登場するキャラクターが着用していたためその名前を取って「プッシー・ガロア」というニックネームが着けられています。

ムーブメントは、Cal.1036, 1065や1066などいくつかが使用されていました。クラウンガードの無く、GMT針は細く先端の三角形も非常に小さなデザインです。文字盤には、Officially Certified Chronometer (公認クロノメーター)という表記があるだけのシンプルなものです。

1959年-1980年GMT-Master Ref.1675

40mmのケースでロレックスのプロフェッショナル(スポーツ)モデルの中では初めてオイスターブレスレットかジュビリーブレスレットの選択ができたモデルです。当初はCal.1566を搭載していましたが、1965年からは18,000振動/時から19,600振動/時とわずかに振動数が上がったCal.1575が採用されました。またCal.1575も初期、後期型に分類され1971年からの後期モデルはハック機能がつけられています。

スレンレススチールの他に金無垢モデルのRef.1675/8とコンビモデルのRef.1675/3というバリーションがあります。先代モデルからケースサイズが大きくなりリューズガードもつけられました。文字盤に塗布された夜光塗料は、トリチウムが使われています。また、Superlative Chronometer Officially Certified (公認高精度クロノメーター)と表記されています。

1981年-1988年GMT-Master Ref.16750

28,800振動/時にハック機能と日付の早送り機能がついた新型ムーブメントCal.3075が搭載されています。夜光塗料は先代から変わらずトリチウムが使用されました。防水性のは、50mから100m防水に引き上げられています。Ref.16750は、2つのダイヤルバリエーションがあり、それぞれマット文字盤と光沢のあるグロッシー文字盤です。オーバーホールなどロレックスのサービスを受けた個体は後者に換装されているため、マット文字盤は非常に珍しく価値があります。

1983年-1988年GMT-Master II Ref.16760

GMTマスターの上位モデルとなる初代GMTマスターIIで、短針を単独で動かすことができるモデルです。28,800振動/時の自動巻きムーブメントCal.3085を搭載しています。時針は、ローカルタイムを設定するために単独で1時間ごとにジャンプして設定ができます。GMT針と分針から独立して調整できるため24時間回転ベゼルと組み合わせることで3ヶ国の時間を表示することが可能です。

「ファットレディ」というニックネームがつけられたRef.16760は、ステンレスケースに黒と赤のコークベゼル仕様のみ存在します。この理由は、同時期にまだ販売されていたGMTマスターIと区別するためだったといわれています。

1989年-1999年GMT-Master Ref.16700

Ref.16700は、先代のGMTマスターI Ref.16750の次世代モデルでありGMTマスターIの最終モデルです。アクリル風防からサファイアクリスタル風防に変わり、1998年からは夜光塗料をトリチウムからルミノバに変更されました。搭載ムーブメントは、Cal.3175でこのモデルのためだけに開発・生産された専用ムーブメントでしたが、Ref.16700生産終了とともに廃盤となりました。ステンレススチールモデルのみで最後のGMTマスターとなりました。

1989年-2007年GMT-Master II Ref.16710

Ref.16760から新しくなったGMTマスターIIの第二世代です。初期型は、Cal.3185が搭載されていますが、2007年からはパラクロムヒゲゼンマイが使われたCal.3186へと変更されています。また夜光塗料は1998年からルミノバがトリチウムの代わりに使用されていましたが2000年からはスーパールミノバが使われるようになりました。

ベゼルは3種類の展開で、コーク(赤と黒)、ペプシ(青と赤)とブラックです。ケース素材は、金無垢の16718とステンレスとゴールドのコンビの16713が存在します。2007年-現在GMT-Master II Ref.116710。先代から引き継がれた機能は、100m防水に自動巻ムーブメントCal.3186、サファイアクリスタル風防にスーパールミノバです。16710からの変更点は、以下のとおりです。

 

・セラミックベゼル

・トリプロックリューズ

・マキシダイアル(インデックスが拡大された)

・ベゼル内のチャプターリングにRolexのエングレービング

・センターポリッシュされたブレスレット

 

2013年には、青と黒のセラクロムベゼルに青のGMT針のGMTマスターII Ref.116710BLNR通称バットマンが追加されています。そして2014年には、ホワイトゴールドケースに青と赤のベゼルのGMTマスターII Ref.116719BLROが追加されました。2018年には青文字盤も追加されています。

2018年-現在GMT-Master II Ref.126710

青と赤のセラミックベゼルモデルは、ホワイトゴールドのRef.116719BLROしかありませんでしたが2018年にステンレススチールモデルのRef.126710BLROが登場しました。パラクロムヒゲゼンマイを使いクロナジーエスケープメント採用によりパワーリザーブが45%向上し70時間となった新型ムーブメントCal.3285を搭載しています。同じく2018年にどちらも茶黒ベゼルのローズゴールドの126715CHNRとローズゴールドとステンレススチールのコンビモデル126711CHNRもリリースされています。

まとめ

系譜を知るとより魅力的に。GMTマスターは1955年の登場から実に65年もの歴史があり、「GMTマスターI」、「GMTマスターII」ともに4世代のモデルチェンジを経て、さまざまな派生モデルがリリースされた。GMTマスターの系譜を知ることで、現行モデルの魅力がより深く理解でき、過去モデルの価値にも気付くだろう。

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