Ref. 116509ZEAの仕様
文字盤(ダイヤル):全面ダイヤモンド
素材:ホワイトゴールド
ケースサイズ:40.0mm
ムーブメント:オートマチック(自動巻き)、Cal.4130
機能:クロノグラフ
防水:100m防水
悲願のムーブメント、Cal.4130とは?
2000年、ロレックスの悲願であった完全自社生産クロノグラフムーブメントです。ゼニス社のエル・プリメロCal.400をベースに独自改良を加えた前ムーブメントCal.4030と比較すると、クロノグラフ機構の部品数を60%も削減し、クロノグラフに関わるクロノグラフ針、30分積算計、12時間積算計を稼動させるパーツを裏蓋側に集約させました。さらに秒針の位置を9時位置から12時位置に変更し駆動配列を簡素化したことで伝達効率を向上させ、アフターサービス時のメンテナンスも容易としました。
シングルブリッジ(片持ち式)だったテンプ受けがツインブリッジ(両持ち式)になり安定性が増し、加えてテンプのあがき(上下位置)調整も簡単になりました。新たなリバーシングホイールを採用し双方向への巻上げ効率が大きく向上し、パワーリザーブも52時間から72時間と大幅に増加し、秒針を止めるハック機能も搭載されました。これまでクロノグラフ針&30分積算計用と12時間積算計用で2つあったリセットハンマーだったが、新たにクラッチ中間車を搭載することで1つのリセットハンマーで3つの積算針すべてを帰零できるようになりました。
ロレックスの技術の粋を結集
ロレックス社は1963年、「カーレース」という新たなコンセプトのもとクロノグラフを開発・発表しました。この時計こそがデイトナです。インダイヤルには反転カラーを採用し、タキメーターをベゼルに移すことによって、計時機能を強調し、他社と一線を画す視認性に優れたデザインを確立しました。
腕時計はそもそも埃や衝撃に弱い精密機械です。タフな環境で知られるカーレースに耐えるように開発するには、ロレックス社の職人がその能力の高さを全て終結する必要がありました。
当時のロレックス社は、富裕層には高級ブランドとして確固たる地位を得ていたのですが、スポーツやアクティブな場での使用に耐えるブランドというイメージはまだ確立できていなかったのです。
ダイヤモンドと堅牢のハーモニー
デイトナはカーレースのサーキットの計測用として開発されました。その後は現在の地位まで最新のスポーツウォッチとして市場において登り詰めています。ラグジュアリーな高級腕時計のイメージから、特に男性のあこがれで、一度は身に着けてみたいと願うモデルとして、あるいはロレックス・ブランドの頂点に立つモデルとして、その名声が世界に知れ渡るようになったのです。
デイトナシリーズは産声をあげて以来、時代ごとに世界中の時計ファンが驚くほどの新機構が、次から次へと新作モデルに搭載されてきました。そして、性能面と共に貴金属製品としてのデザインの優美さに一層の磨きをかけてきました。そして半世紀以上の歴史を刻んだデイトナシリーズのトップともいえるモデルが「Ref.116509ZEA」のダイヤ文字盤です。同モデルは、ダイヤモンドの輝きと過酷なレース環境にも耐えうる堅牢さを融合させた特徴が世界の耳目を集めました。
まとめ
デイトナは、スポーツモデルの頂点です。さまざまなクロノグラフの中でも「キング・オブ・クロノグラフ」と評価をされ、孤高の位置に君臨しています。そして今回のRef.116509ZEAのダイヤ文字盤としてはその最高峰の作品です。初めて世に出てからすでに15年以上経過していますが、今もなお評価が上がり続けていて、誰もが無理をしてでも手にしておきたいモデルです。