ロレックス「チェリーニ」の種類
前述していたチェリーニプリンスの後のケース形状もラウンド型、オーバル型、トノー型など、様々なケースデザインでチェリーニは製造されます。また、時計機構は手巻き以外にも、クォーツ式も採用します。やはり、自動巻が標準であるロレックスにおいてはロレックス「チェリーニ」は異質ともいえるシリーズです。ここで、チェリーニの主な種類を紹介しておきます。
・チェリニウム
・ダナオス
・チェステロ
・チェリーニ&チェリッシマ
・クラシック
以上が簡単なロレックス「チェリーニ」となります。そして、現行モデルとしては2014年に誕生した「チェリーニタイム」があり、その派生である「デイト」、「デュアルタイム」、「ムーンフェイズ」の3つがラインナップとなっています。しかし、このチェリーニタイム以降はチェリーニの概念が変わります。なんと、これまでとは異なり「防水性のある自動巻時計」となります。1928年以来の伝統を破り、実用性のある「チェリーニ」になったのです。
ただ、オイスターケースではないことは一貫しており、防水性は「生活防水」レベルに留めています。次項ではロレックス「チェリーニ」の特徴について述べていきます。
ロレックス「チェリーニ」の特徴とは
では、チェリーニの特徴を紹介しましょう。今回は、3つの特徴を挙げます。
① 非オイスターケースである
ロレックスの多くは、防水性の高い「オイスターケース」を採用します。なので、多くのロレックスはシルエットがどうしても類似してしまいますが、チェリーニに関しては上記でも説明の通り、オイスターケースを採用しません。そのため、他のロレックスとは明らかに外観の違う時計となります。
また、オイスターケースは裏蓋を閉じるスクリューバック式となっています。この方式は性質上、どうしてもケースの厚みが出てしまうことになる為、その厚みを抑えた時計にすることができません。しかし、チェリーニは噛み合わせで閉じるスナップバック式を採用しているため、他のモデルよりもすっきりとしており、よりスッキリとしたケースデザインをしています。どうしても人と被りやすいロレックスだからこそ、通常とは異なるシルエットのロレックスに価値を感じることができます。
② ドレスウォッチである
上位機種のデイデイトなど例外はありますが、多くのロレックスは、基本がステンレス素材のラインナップです。しかし、チェリーニは、基本がゴールド(又はプラチナ)素材となります。これは、チェリーニがドレスウォッチとして製作されているからです。つまり、薄型で上品、そして、クラシカルなデザインが特徴となるのです。フォーマルな場所でロレックスを使うことが多い方なら、まさしくチェリーニが最適です。
③ 革ベルト中心のラインナップ
チェリーニは革ベルト中心のラインナップとなっています。一部には金属ブレスレットもありますが、それらはバリエーションという印象です。通常、ロレックスは防水時計なので、水に弱い革ベルトを採用しないことが多いのですが、本当に一握りのモデルだけが革ベルトモデルでとして存在しています。前述の通り、非防水時計のチェリーニであればロレックスとしても違和感なく革ベルトを採用することができます。また、チェリーニはドレスウォッチのため、革ベルトとの相性の良さは言うまでもないです。
最後に
このようにチェリーニとは、「ロレックスらしくないロレックス」です。一般的なロレックスとは違う、独自の進化をしてきたという背景から、ロレックスの定番モデルとは大きく外れます。しかし、チェリーニはそんなロレックスの中で「変わり種の時計」というわけではなく「正統派のドレスウォッチ」です。数あるロレックスの中では隠れがちなモデルではありますが、敢えて選択するこだわりのロレックスとして、おすすめです。是非、「こだわりのロレックスが欲しい」という方は、チェリーニに注目してみてください。