ロレックスについて
イギリス国籍を取得したウイルスドルフは、腕時計で大きな成功を収めていたにもかかわらず、当時、広く根付いていた慣習を快く思っていなかった。イギリスの大型輸入店が、ムーブメントやダイアルに自社の名称に限って入れることを許し、デザイナーや製造者、卸売業者には社名を入れることが許されていなかったのである。引き続き良好なビジネス関係を維持するため、ウイルスドルフは銘に関する強制的とも言えるこの不文律に屈従せざるを得なかった。だが、その一方で、卓越した製品には魅力的な名称が必要であることが、彼には分かりすぎるほど分かっていた。かくして、ある程度、時問が経ってから、彼は自分自身が不可避と考える道を歩むことを決意したのだ。1908年、ウイルスドルフは自身の時計のために"ROLEX"を商標登録する。由来には諸説あるが、一説には "rolling export"の造語とも言われている。2音節で耳に残りやすいこの名称は、どの言語でも簡単に発音でき、ダイアル上であまり場所を取らなかったことから、時計宝飾店にも名を入れるスペースが残されていた。目標を達成するには、ある種の "小出し戦略"が必要だった。彼はまず、供給する時計の一部で、ダイアルに "ROLEX" の文字を入れる許可を納入先から取り付ける。その後、この銘の入った時計の納品数を少しずつ増やしていったのである 。
ダイアルやムーブメント、ケースにロレックスの名のみを刻めるようになるまで、合計で19年かかった。13リーニュのエグラー社製手巻きムーブメントをシルバーのハンターケースに装填し、エナメルダイアルと赤の"12"の数字を備えた手巻き腕時計は、今日では世界的に有名なブランド名が入った最も初期のモデルに数えられている。現在、スイス製を中心として数多くの高級腕時計が発表されています。センスのよい腕時計は時間を知るためのアイテムとしてだけでなく、装飾品としても活用できます。腕時計にはさまざまなサイズがあり、サイズによって印象も変わります。また、自分に似合う腕時計のサイズを選ぶことで、全体をよりおしゃれな印象に仕上げることが可能です。そこで、こちらでは時計サイズによって異なる特徴や、おすすめのケースサイズの選び方について解説していきます。ケースサイズとは、横の直径のことを指します。(リューズは含まない)時計を選ぶ際に重要となるのが、このケースサイズです。ご自身の趣味嗜好もあると思いますが、一番大切なのは、自分の手首の大きさに合ったサイズを選択すること。一般的な手首のサイズは、16㎝~17㎝といわれています。ロレックスが展開しているサイズは、下記の3通り。メンズ(34mm~44mm)ボーイズ(31mm~37mm)レディース(26㎜~31㎜)
2018年、36mm径のデイトジャストを刷新
ロレックスの中でも圧倒的な知名度を誇るスタンダードモデル「デイトジャスト」。1945年に「オイスターケース」、「パーペチュアル機構」、さらにダイヤルの3時位置にデイト表示を備えた世界初の画期的な腕時計として登場した。1955年には、デイト表示が瞬時に切り替わる「デイトジャスト機構」を搭載し、「ロレックス3大発明」の全てが集約された。ダイヤル、素材、サイズのバリエーションは、他のモデルと比べ数多く存在し、両方向の回転ベゼルを搭載した特別仕様の「サンダーバード」や「ターノグラフ」も存在する。また、レディース、ボーイズサイズの展開もありペアウォッチとしてや、個性を演出出来るモデルとして世界的に愛されており、ロレックスの中で最も所有率が高いモデルでもある。ケースの形は時を経て男性的になりましたが、その他の要素(文字盤のレイアウト、針、サイロップレンズ、スペック)は基本的に昔のままです。さらには、特徴的なジュベリーやオイスターブレスレットのおかげでデザインに時に左右されない普遍性が生まれています。スペシャルエディションもほとんどありません。1980年代にムーンフェーズ付きのものと、回転ベゼルの付いたロレックスデイトジャストサンダーバーバードくらいです。2000年代初め、ロレックスはフルーテッドデザインに変わってフラットでポリッシュ仕上げのベゼルを採用しました。サイズも変わっていません。デイジャストIIが発売されるまで何十年も同じサイズを通していました。市場で大盤の腕時計の需要が高まってきたのをうけ、36ミリから41ミリへとサイズを大きくしたのです。
21世紀の環境の変化とロレックスによる初のサイズ先行型デザイン
メンズウォッチモデルのオイスターケースの直径は34mmと36mmです。この大きさでロレックスは半世紀以上も作り続けています。以前は時計を付けている方が気にならないというコンセプトの下で作られており軽くて身に付けているのが気にならないというのが一般的でした。1945年には腕時計の文字盤に日付の表示が付いた「デイト」と「デイトジャスト」を発表。ロレックスは、海、山、空とそれぞれの特色にあったプロフェッショナルの役割を担う腕時計を開発する。登山用に開発された探検家の意味を持つ「エクスプローラー」。 ダイバーズウォッチの「サブマリーナー」。オイスターの当時の防水は50m。航空時計、GMTマスターを発売。 サブマリーナーの防水が200m防水となる。日付と曜日を兼ねた世界初の腕時計「デイデイト」の誕生。ゴールドとプラチナのみのラグジュアリーウォッチ。医療や技師といった科学分野に携わる人々のために開発された耐磁性ウォッチ「ミルガウス」の誕生。海の移住者の異名を持つ「シードゥエラー」発売。 ロレックスが特許をとったヘリウム排出バルブを搭載する深海用ダイバーズウォッチ。1983年にはGMTマスターⅡ発売。短針早送り機能を装備。1990年にはエクスプローラーⅡがモデルチェンジ。 デザインを一新、短針早送り機能を追加。上記のように進化し続けることによって2000年以降差別化、高級化が激しくなっていきます。
デカ厚ブームに対するロレックスからの回答と伝統の復権
1990年代に入り機械式時計の需要が高まりと共に差別化、高級化が進み薄くて軽い一般的な時計から大型化され、新しく個性が生まれ2000年代にデカ厚ブームが来たと言われています。そのブームに対するロレックスの回答が2007年に登場した新生ミルガウス、Ref.116400と言われています。2000年代に入ると多くのブランドが磁気対策をしていた、という背景が大きいでしょう。携帯電話を始めとした磁気を発する製品を使うことが増え、ユーザビリティの追求に耐磁は欠かせないものとなってきました。最も有名なのが、パテックフィリップから一般化が始まったシリコン製ヒゲゼンマイ。現在時計業界の主流になりつつあるこの機構、精度の安定などにも一役買いますが、何より時計パーツの中で最も磁気帯びしやすかったヒゲゼンマイにシリコンを使うことで、その弱点を克服することとなりました。通常のオイスターケースと同様に直径は40mmですが、若干の厚みを持つことが特徴です。ケースサイズは40mmと、前世代より3mmアップサイジング。前述の通りミルガウス特有の厚みがあるケースのため、かなり男らしい印象です。とは言えポリッシュ仕上げが施されることで高級感をも備えており、ロレックスらしさは失われません。また、ムーブメントも現行に採用され続けているCal.3131が誕生したのも、116400と同時になります。
ちなみにこのムーブメントをして「最も性能の高い」と称する愛好家もいるほど!ボーイズサイズのロレックスは男性向けと女性向けの中間 ボーイズロレックス(ロレックスのボーイズサイズ)は、実は公式の名称ではありません。ですが、一般的にレディースロレックスよりは一回り大きいけれどメンズロレックスよりは一回り小さい、中間サイズのロレックスの時計のことを総称して、そのように呼ばれています。同じ意味で男女兼用サイズ、ミッドサイズ、ユニセックスサイズなどとも呼ばれる場合があります。近年のメンズロレックスは、スポーツモデルを中心に40mm前後へケース径がサイズアップされるなど大型化の傾向が続いており、それに伴いレディースロレックスも従来より大きめのサイズのものに注目が集まっています。ボーイズサイズはメンズとレディースの中間に位置する時計ではありますが、どちらかといえばレディース寄りのものが主。一部をのぞき、小さめの時計を好む男性のためのサイズというよりは、メンズでは大きすぎるけどレディースでは物足りないという女性の方にピッタリのサイズなのです今回はロレックスの現行ラインアップの中から、下記のモデルをボーイズロレックスとしてご紹介していきます。
デイジャスト31
97公式にレディデイトジャストの呼称が与えられている、最も一般的な女性用のデイトジャストはケース径28mm。レディデイトジャストと、メンズの基本サイズである36mmデイトジャストとの間にあるのが、ボーイズサイズのデイトジャスト。ケース径は31mmになります。女性用のデイトジャストは、生産終了となった1つ前の型番までは26mmが基本サイズでした。ですが2015年以降、各モデルとも少しずつ現行の新型番に切り替わり、基本サイズが28mmへとサイズアップされました。
オイスターパーペチュアル31・34
オイスターパーペチュアルはデイトジャストからデイト表示機能を除いたシンプルな外観で、オールステンレス素材×シンプルなスムースベゼルのモデルが主流。デイトジャストに比べると価格が一回り安く抑えられているのが特徴です。そのためロレックスの入門モデルと呼ばれており、初めてロレックスを買う人にとって選びやすいモデルになっています。
デイトジャストの55時間パワーリザーブに対してオイスターパーペチュアルは48時間だったりと、随所に価格が安いなりの理由があるのですが、それでも高精度ムーブメントの証であるクロノメーター検定を取得しているため、よほどのこだわりがなければ信頼性は十分すぎるほど。オイスターパーペチュアルは、上でご紹介した31mmよりも一回り大きい34mm径モデルもラインアップしています。オイスターパーペチュアル34は、もともとエアキングというロレックス最古のペットネームを持つモデルでした。2014年のマイナーチェンジで文字盤から Air-King の表記が消え、現在はオイスターパーペチュアル34として装いを新たにしています。デイト機能を持たないシンプルなメンズ最小モデルだったエアキングは、メンズロレックスの入門モデルとして長らく人気を博してきた経緯があり、そのためオイスターパーペチュアル34も小さめを好むメンズ用の時計というイメージを現在でも踏襲しています。女性でも問題なく着けられるサイズのため、ボーイズというより男女兼用という言葉がしっくりくるモデルといえるかもしれませんね。ヨットマスター37 ロレックスの時計はデイトジャストをはじめとするクラシックモデルと、デイトナやサブマリーナーをはじめとするスポーツ(プロフェッショナル)モデルの大きく2つに分けられます。スポーツ(プロフェッショナル)モデルはほぼ全てがメンズ向けとなっており、残念ながらレディースサイズは展開されていませんが、唯一ボーイズサイズをラインアップするシリーズがあります。
それがこのヨットマスターです。忘れてはいけないロレックス・レディースサイズ デイトジャストはロレックスの数多あるモデルの中でも、大変歴史の古いモデルです。リリースされたのはなんと1945年!レディースモデルが誕生したのも1950年代と、70年以上の歴史を持っています。デイトジャストというモデル名は、ロレックスの3大発明のひとつ、日付変更とともに瞬間的にデイト表示が切り替わるデイトジャスト機構からつけられました。ロレックスの3大発明は、機械式時計を手で巻き上げる必要がない自動巻きシステムのパーペチュアル。そして、牡蠣の殻のように堅牢で防水性を持つ、金属塊から削り出すオイスターケースです。ロレックスの3大発明である、デイトジャストと自動巻き(パーペチュアル)、オイスターケースすべてをそろえた王道ウォッチこそ、デイトジャストなのです。1950年代に誕生したデイトジャストは、2015年から2017年にかけて大きなモデルチェンジが行われました。それまで26mmだったサイズが、28mmと少し大きくなり、時間が見やすくなりました。長年にわたりモデルチェンジを行いながら、愛され続けてきたデイトジャストは、世界で最も所有率が高いロレックスウォッチでもあります。さらにレディースモデルよりも少し大きい、31mmボーイズモデルも展開されています。また、素材もオイスタースチールをはじめ、エバーローズゴールドやイエローゴールドなどバリエーション豊かです。素材の違いによってカラーにもバリエーションが生まれ、単一色だけでなくコンビモデルも人気があります。
特に注目したい点が、デザインの豊富さ!ベゼルもドーム型のものから、ロレックスのドレスウォッチを象徴するギザギザのフルーテッドベゼル、ダイヤモンドを埋め込んだものもあります。ブレスレットもドレスウォッチには欠かせないジュビリー、金無垢にのみ許されるプレジデント、シンプルなオイスターと選択肢が広がります。文字盤のカラーも実にさまざま。ホワイトやアイボリーだけでなく、茄子紺を表すオーベルジーヌ、オリーブグリーン・チョコレートブラウン、シャンパンゴールドなど挙げればきりがありません。ちなみにマザーオブパールやソーダライトなどを文字盤として使用しているものもあり、ジェムセッティングも豊富で、個性を主張できるモデルです。