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ロレックスの全国相場、高騰の要因とは!?
近年、ロレックスの相場が毎年大きく動いていることをご存じでしょうか。ロレックスの市場価値は、高値更新と驚きの価格を記録しています。
しかし、ロレックスのみならず、世界三大時計の「パテックフィリップ」「オーデマピゲ」「ヴァシュロン・コンスタンタン」を筆頭に「オメガ」「ブレゲ」「パネライ」など、数々の高級時計が購入価格を上回る価格で取引されています。
相場が高騰した要因
相場が高騰した主な要因として、スイスの時計業界において、大手ムーブメントメーカーのETA(エタ)が、他の時計メーカーへ汎用ムーブメントと部品供給を制限するいわゆる「ETA2020年問題」が時計業界全体に大きな影響を与えました。
これは競争促進のために行われた措置で、時計メーカーに独自の部品を開発することを奨励したのです。各時計メーカーは、自社製ムーブメントの開発など、それぞれ活路を切り開いていきました。
自社製ムーブメントを開発することは容易くありません。今まで使用していたETAムーブメントと同等か、それ以上の物を作らなければいけません。
開発のための莫大なコストもかかり、販売価格にも当然影響してしまいました。
販売価格の変化
勿論上がったのは販売価格だけではなく、品質、性能なども目覚ましく向上していきました。各社が切磋琢磨し、競い合ったことも背景にあります。その結果、ユーザーから高い評価を得ることとなりました。
時計業界全体に大きな影響を与えたこの風潮に、ロレックスも高性能、そして高品質の時計の製造に力を入れます。ロレックスの価格が上がったのは時代の必然だったのです。
ちなみに、約20年前のロレックスのスポーツモデルの平均価格は、デイトナを除いて約40万~50万円台でした。今は約2倍の100万円台に推移しています。
昔はあのロレックスのデイトナが100万円未満で売られており、今では品薄となった正規店のショーケースには、スポーツモデルがズラリと置いてあったそうです。
高騰、高騰、高騰!止まらないロレックスの価格!
ロレックスほど価値が下がりにくい時計は、そう多くありません。性能の優れた時計はありますが、なぜロレックスは価値が下がることがないのでしょう。
それは大きな3つのポイントがロレックス相場の高騰を底上げしていると思われます。
①完成された時計(パーフェクトウォッチ)
ロレックスは高級時計に疎い人でも、ロレックスは知っているという方が多く、認知度では世界でナンバー1だといえます。
勿論、認知度だけではありません。ロレックスには三大発明と呼ばれる「防水機構」「自動巻き機構」「デイトジャスト機構」の3つがあります。ロレックスはどのモデルも妥協することなく、高い品質の時計を作り続けています。
また、ロレックスの多くのモデルで、ケースに使われているステンレスは「904Lステンレス」です。このステンレスは耐食性に強い金属になります。この錆びにくいステンレスは「スーパーステンレススチール」と呼ばれています。
全モデルの時計に素材として採用しているのは、唯一ロレックスだけです。ひとつの時計を高性能・高品質に仕上げるためには、製造コストはかかってしまいます。高品質=高価格となるのも頷けるでしょう。
②圧倒的なリセールバリュー
昔に比べると、並行輸入店やネット販売が増え、腕時計を見る機会が増えています。ロレックスの価値が高い理由は、圧倒的なリセールバリューにあります。ロレックスはいつの時代も人気と安定した価値を誇っています。そ
こに目を付けた時計愛好家やコレクターたちが、ロレックスを投資対象として購入・保有するようになりました。
この動きを知った一般ユーザーも次々と購入し、市場で手に入らなくなったのです。そしてプレミア価値がつき「高い買取額=リセールバリュー」となる訳です。
ちなみに車のリセールバリューが一般的に50~60%ですが、ロレックスを定価で買うことができれば、80%~以上を期待することができます。その点も踏まえて、ロレックスが優れたリセールバリューを持つことを知ることができるでしょう。
ロレックス一のリセールバリューを誇るのは「デイトナ」です。定価が160万円に対して、買取率300%以上と驚異の買取価格を誇ります。設立当初から、ロレックスは独自の広告戦略によって認知度を高めてきました。
そして実用性に特化した時計を生み出し続けることで、時計ブランドとしての信頼性を築き上げたのです。新品だけでなく中古市場でも需要が高く、リセール価格も高額となるのも納得です。
③もはやアンティーク(骨董品)
アンティーク(骨董品)といわれると、そのイメージは「古いから価値がある」「歴史がある」「高そう」などさまざまあります。
ニュースやインターネットなどで、有名な絵画が数億円、古い壺が数千万円などで落札された、そんな報道を一度は見たことや聞いたことがあると思います。ロレックスもそれに当てはまるのです。
例えば、ロレックス好きなら絶対に聞いた事がある「デイトナ ポールニューマン」といわれるモデル。今から約60年ほど前に製造されたモデルですが、なんと、驚愕の約20億円という金額で落札されました。
他にも驚愕の金額で落札されたラグジュアリーブランドはありますが、これはロレックス以外にはあまり見られない現象です。
もはやロレックスはアンティークといっても過言ではありません。希少価値や美術的な価値がある「ヴィンテージ」としての価値が、ロレックスの価格高騰を引き上げる要因なのでしょう。
ロレックスの輝かしい偉業
この品質と高性能があり、さまざまな偉業を成し遂げています。素晴らしい偉業のサポートをしても壊れない、それこそがロレックスが支持される理由だといえるでしょう。
「ドーバー海峡を泳いで横断」
1927年、メルセデス・グライツが、ドーバー海峡を泳いで横断。ロレックス・オイスターを着用していました。英国紙デイリー・メールの一面に全面広告を掲載しています。
「初のエベレスト上空を飛行」
1933年、イギリスの飛行士チャールズ・ダグラス・バーナードが、エベレスト上空を初飛行。高度10,000メートルの極限の気候条件のもと、ロレックスを着用していました。
「時速300マイル。過去最高を記録」
1935年、マルコム・キャンベル卿が、特注のレーシングカー「ブルーバード」で驚異的速度の時速300マイルで走行。過去最高記録を樹立しています。その際オイスターを着用していました。
「エベレストに初登頂」
1950年、エドモンド・ヒラリー卿とテンジン・ノルガイ卿が、エベレストに初登頂。彼らの腕にはロレックスが着けられていました。
まとめ
ロレックスは優れたデザイン性や機能性の高さを誇る時計ブランドです。ドレスモデルからスポーツモデルまで幅広く、種類が豊富です。そのため使う人を選ばず幅広い世代から人気を得ています。
勿論、資産性や骨董価値もある優れた時計であることが、ロレックスの相場全体を高騰させる要因になっているのです。
ロレックスの時計は時計市場で一定の価値を保ちつつ、長期にわたり投資としても成功することがあるとされています。
しかし、相場は常に変動し、過去の価格動向を基に将来の価値を予測するのは難しいため、慎重に検討することが大切です。
今回お話ししたロレックス以外にも、買取金額が購入価格を超える時計ブランドは数多く存在しています。当時約40~60万円の時計が、今では約500~1000万円で取引されているモデルも数多くあります。
もしかしたらご自宅にある時計も、高い価値を持っているかもしれません。相場が高い今のうちに査定を受けてみてはいかがでしょうか。