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竜頭の故障をそのままにしておくと
竜頭故障しているということは、そこから水分が侵入するということに他なりません。「防水だから大丈夫」といつものようにロレックスを使い続けていると内部に水が溜まり、様々な故障を引き起こす原因になってしまいます。
竜頭が壊れた=故障の連鎖の前触れ
と考え、早急に対処しましょう。
ロレックスの竜頭は重要な役割を担っている
竜頭は時計合わせやカレンダーの日付設定などで使うことが多い部品で、手巻き式機械時計ではゼンマイを巻くときに利用するため頻度そのものが多く、故障しやすい部分です。ロレックスでは、1950年代の後半から繊細な部品でもある竜頭を守る目的でケースに竜頭ガードを装備するようになり、以前と比べると破損や故障の頻度は低減したと考えられます。ただ、完全防水機能を持つ腕時計などでは一般的な腕時計よりも故障に対して注意を要します。
竜頭の種類
竜頭には大まかに2種類があり、ロレックスではこのうちねじ込み式が一般的です。
・引き出し式
指でつまんで引き出し、操作するタイプです。ブランドを問わず多くが引き出し式を採用しています。
・ねじ込み式
ねじ込み式は、時計内部を密封させることができるので、水から埃などの侵入を防御できる重要な役割を持つことがわかります。
ロレックスではほとんどねじ込み式を採用しています。
時計の竜頭は繊細な為取扱いには注意が必要
ロレックスの腕時計の大半はねじ込み式ですが、これを引き出し引きと勘違いしているとロックを解除した状態で思ったように動かすことはできません。ねじ込み式の竜頭は、ゼンマイを巻き上げる動作が違うことに注意をしなければなりません。その手順とは、ロックを外してゼンマイを巻き上げてそれが終わったら竜頭を押し込みながら逆回転させてネジ山を合わせて、右回転させてロックする流れになります。ねじ込み式である証があるものや引き出し式とは見た目にも異なる点はないので、手元のロレックスの竜頭がどのような方式であるのか判別する必要があります。
所有しているロレックスがどのような方式であるのか判別するための方法は、ロック状態で竜頭を引っ張ってみて、竜頭が引けないものはねじ込み式と考えて構いません。ただ、このときあまり力を入れて引っ張ってしまうと余計な負担をかけてしまい破損する恐れもあるので注意が必要です。
ねじ込み、これはネジ山がついているタイプで隙間を限りなくゼロに導くことができるので、防水性能が高いモデルに採用されているケースが多くあります。ねじ込んであるわけですから、当然ながら引っ張っても竜頭を引き出すことはできません。無理やり任せに引っ張ればネジ山がだめになったり、中にある芯が曲がるなどのリスクもあるため取り扱いには十分注意しましょう。なお、何らかの不安があるときには近所にある時計店に持ち込む、専門家に見て貰うことで修理が必要であるのか否かを判断することが可能です。
竜頭の状態と対処方法について
竜頭が壊れた場合、ほとんどのケースで修理・交換が必要となります。ただ、状態によっては、本体のオーバーホールのみの簡単な作業によって終わる可能性もあるので、まずは竜頭の状態を確認し、どのような修理が必要になるか事前に知っておきましょう。
・竜頭が固い・回らない
油ぎれやサビが原因かもしれません。内部にゴミが侵入し部品の動作を阻害している可能性もあるため、内部の清掃やサビ取り、注油が必要です。
無理に回そうとすると、竜頭そのものや他の部品の破損を招きかねません。
修理店に症状を説明して修理するのが良いでしょう。
・竜頭が緩い・空回りする
どれだけ回しても空回りするケースでは、内部の部品が破損している可能性が高いです。油が切れている、油が凝固している、ゼンマイが金属疲労を起こしているといったことが原因として考えられます。特に歯車は強い負荷がかかると破損することが多く、空回りの原因になります。
竜頭が空回りする場合は、内部の部品の交換が必須です。
・竜頭が抜けた時
竜頭はそもそも抜けにくいものですが、強い力で引っ張ると抜け落ちてしまうこともあります。
竜頭が抜けてしまった場合、経年劣化、油ぎれによる摩耗、ゼンマイの巻き芯が緩んでいる可能性が考えられます。
そのまま放置しているとスキマからほこりや水分が侵入し、内部にさらなる被害を与えてしまいます。該当する部品の修理交換を行い、油をさす必要があるため、なるべく早く修理に出しましょう。
・竜頭を巻くと異音がする
時計内部の歯車の摩耗または破損が考えられます。内部にゴミが詰まっているか、サビが発生している可能性もありますので、いちどオーバーホールをしてもらってください。
竜頭が引けないとき
竜頭が引けないと、ゼンマイの巻上げも時刻調整もできません。
この場合は時計内部に発生したサビや腐食による作動不良、部品の摩耗や劣化、変形、破損などが考えられます。いずれにしても内部の部品の修理交換が必要ですので、オーバーホールと修理を依頼しましょう。
・竜頭がねじ込めないとき
ねじ込み式の竜頭を引き出し式と誤認している場合、竜頭をねじ込めないことがあります。この場合は正常なので修理の必要はありません。下記を参考に正しく使用してください。
一方で、引き出し式でありながら竜頭がねじ込めない場合には、ネジ山が潰れているか、砂などのゴミが詰まっている可能性が高いです。この場合は竜頭を交換し、症状がひどい場合にはケースの交換も必要です。
ねじ込み式の場合では故障ではないかも!
ねじ込み式を引き出し式と誤認していると、ロックを解除した状態で思ったように動かせません。ねじ込み式竜頭で1番気をつけるポイントは、ゼンマイを巻き上げる動作が違うことです。
ねじ込み式の竜頭を巻き上げる手順は
1.ロックを外す
2.ゼンマイを巻く
3.竜頭を押し込みながら逆回転にネジ山を合わせる
4.右回転させ、ロックをする
ロレックスにはねじ込み式の時計が多く存在しますが、ねじ込み式である証があったり、引き出し式と見た目が大きく違ったりと言ったことはありません。それでは、手元にあるロレックスがねじ込み式なのかどうかを判別するにはどうすれば良いのでしょうか。
ロレックスにはねじ込み式の時計が多く存在しますが、ねじ込み式である証があったり、引き出し式と見た目が大きく違ったりと言ったことはありません。それでは、手元にあるロレックスがねじ込み式なのかどうかを判別するにはどうすれば良いのでしょうか。
ロックをした状態で、竜頭を引いてみてください。竜頭が引けなければ、ねじ込み式と考えてまず間違いないでしょう。あまり力いっぱい引いてしまうと余計な負担をかけてしまうことがありますのでご注意ください。
竜頭が壊れた時のよくある勘違い
・力づくでねじ込む
竜頭だけが取れてしまった場合、専用の工具を使い自分で直すこともできます。ただし、正確かつ安全に竜頭を再生着させるためには熟練の技術が求められますし、しっかりと固定するには、いちどムーブメントを外す必要があります。
力ずくでねじ込もうとすると巻き芯が折れる可能性がありますので、無理矢理押し込むのはオススメできません。
・取れた竜頭を捨ててしまう
竜頭が外れてしまった場合、当然取り替えるだろうと捨ててしまうのは少しお待ちください。部品が劣化していなければ、取り替えずに緩んだネジの調整等で済む場合もあります。余談ですがロレックスの竜頭は非常に高価ですので、30,000円程度かかることもあります。修理方法はその道のプロフェッショナルでなければ判断できません。不要な支出を避けるためにも、外れた竜頭は捨てずに持っておきましょう。
ロレックスの竜頭修理の値段
取り敢えず近隣の時計店に持ち込むという選択肢もありますが、あまりおすすめできません。
なぜなら、修理を受け付けている時計店ばかりではありませんし、受け付けていても自社で交換をしない(できない)ケースが殆どだからです。
ロレックスのリューズを在庫していたり、取り寄せができるところとなると選択肢は限られています。
よって、仮に修理受付が可能だとしても、そこから外部に修理に出される可能性は高いです。
ロレックスの正規取扱店なら、当然ですが修理を受け付けています。
ただ、正規取扱店から日本ロレックスへ時計が送付される流れになるので、その分いくらかの手数料はかかるはずです。
実際に日本ロレックスでリューズ交換をしたことがある人の話によると、料金は安くても部品と工賃トータルで15,000円はかかるようです。
尚、部品代はモデルによって異なるようで、素材もゴールドやプラチナでしたら、ステンレスよりもいくらか高額になるようです。
やはり時計自体が高額なだけに、リューズ交換にかかる費用もそれなりといった感じがします。
もし、壊れてしまい買い替えるとしておすすめのロレックス
●エクスプローラーⅡ 16570
次にご紹介するのは、エクスプローラーIIの一世代前のモデルです!製造期間が1991年~2011年頃までと、非常に息の長い世代でした。
数あるスポーツロレックスのラインナップの中では、あまり目立たない存在だったかもしれません。
実際、「洞窟探検家に向けて」という、ニッチなターゲティングが行われていました。
とは言え確実な人気を誇ってきて手堅いモデルでもあり、「初めてロレックスを購入する」方から「定番外しのロレックスが欲しい」といった方まで、あらゆるファン層から支えられてきました。
●サブマリーナノンデイト114060
今ではデイト付きの116610LNや116610LVがメインどころになっていますが、もともとサブマリーナとして長年親しまれてきたのは、ノンデイトサブでした。
日付表示を持たないことでスッキリとフラットな印象が強まり、使用シーンでオンオフ問わない汎用性の高さを有すため人気が高いお品物です。
●サブマリーナノンデイト14060M
ノンデイトサブマリーナの第六世代、14060Mです。先ほどご紹介した現行114060の、一つ前の世代に当たります。
14060Mは、現行品にも使われているCal.3130を始めて搭載させたノンデイトサブマリーナとして知られています。
また、ケースサイズは現行と同じ40mmとなりますが、リューズガードやラグが小ぶりで、かつアルミベゼルが採用されていることから、よりヴィンテージらしさを味わえる一品です。
●GMTマスター16700
GMTマスターは1983年にIIをラインナップすることとなりますが、それまではローカルタイムと第二時間帯表示を行うGMTマスターが主流でした。しばらく併売されていましたが、1989年頃~1999年まで製造されたこちらの16700を最後に、GMTマスター自体が生産終了となりました。
GMTマスターIIはGMT針を単独稼働させることで、ホームタイム等の時刻を設定することが可能ですが、GMTマスターは短針とGMT針が連動しており、回転ベゼルを用いることで第二時間帯を示します。
一方でデイトがクイックチェンジできるので、16700の方に利便性を見出している方も多いでしょう。
●ミルガウス116400
現行の116400は2007年に誕生しましたが、ラインナップに残っているのはサファイアクリスタルガラスがグリーンを帯びた、116900GVのみ。
2015年に生産終了となった、無印ミルガウス 116900の相場が上昇しているのです。
ちなみに、白・黒文字盤が存在します。
●GMTマスターⅡ 16710
このGMTマスターII 16710は、デザインバリエーションもそうなのですが細かな仕様によって時計の顔お品物です。
例えば2005年~2007年頃の製造個体にみられるスティックダイアル(GMTマスターIIのIIが、上下横棒のないレア仕様)は、GMTマスターII相場の倍以上の価格で売買されています。
また、2005年より前に製造されていた「跳ね文字(ベゼルの数字の書き始めと下記終わりが小さく跳ねたもの)」なども存在します。
さらに、2007年、116710への過渡期に製造されたと思しき個体は、116710系で採用されてきたCal.3186が搭載されており、性能面が向上していることから、高い人気となります。
ご自身がお持ちのGMTマスターII 16710、あるいはレアな仕様が用いられているかもしれません。
●デイトナ16520
生産終了モデルであること。デザイン性に優れていること。稀少価値がきわめて高いでです。
時計ファンの永遠の憧れである16520は、歴代デイトナの中でもトップクラスに人気のあるモデルです。
●グリーンサブマリーナーデイト
グリーンサブマリーナーデイトことRef.126610LV。旧型はグリーン文字盤、グリーンベゼルを採用していましたが、2020年に登場したRef.126610LVは黒文字盤を採用したことで話題を呼びました。
●エクスプローラーコンビ
2021年にラインアップされたばかりのイエローロレゾール(コンビ)仕様のエクスプローラーRef.124273。
2021年新作ロレックスで最も話題を呼んだモデル。落ち着いたイエローゴールドはエクスプローラーにもよく似合います。
【まとめ】
機械式時計の竜頭が壊れることは、それほど珍しいことではありません。しかしたかが竜頭と思って対応を先延ばしにすると、時計自体が本格的に動かなくなってしまいます。そうならないためにも定期的なオーバーホールに出し、こまめな修理が必要です。
修理費用がかさみそうなほど竜頭や時計内部、ケースやベルトが傷んでいるのなら、いっそのことそのロレックスを手放し、新しい1本に買い換えることも検討しましょう。故障しているロレックスを高値で買取できるのは、ブランド品買取専門店です。一度査定に出してみてはいかがでしょうか?