ロレックスが選ばれる理由とは?
2020年のロレックスの売り上げは、スイス時計産業の4分の1を占める52億アメリカドルと言われているほど世界的な人気を誇るロレックス。その人気が続いている理由は大きく分けて3つあります。
1 ロレックスは実用性が高い
ロレックスの時計は故障しにくく、時間を合わせ直す頻度が低いものばかりです。そもそもの人気の秘密は、頑丈さと精度の高さであるといわれています。腕時計の三大発明とも称される「オイスターケース」「パーペチュアル」「デイトジャスト」は、懐中時計全盛期だった時代に革命を起こし、ロレックスの人気を不動のものとしていきました。
2 ロレックスの圧倒的に高い知名度
ロレックスと言えば「高級腕時計」・・・という大きなイメージは時計に詳しくない方でも知っている程です。ここまで知名度を最高ランクに上げたのにはブランド戦略に成功したからこそであり、現在に至るまで時計の王様の地位を築いていると言えます。また、多くの有名人が愛用するなどとメディアからもロレックスの知名度は伸びました。様々な場面でロレックスは活躍され、その度に歴史に名を残してきたのです。
3 ロレックスの希少価値と資産価値
ロレックスはブランド戦略として、需要が高くなっても大量生産することなく、高級腕時計の価値を高め続けました。その結果、需要が高いのに流通量が少なくなりロレックスの希少価値は高まり続けました。
また、品質が数ある腕時計のなかでもトップクラスであり、高品質でありながらも耐久性に優れており、高い評判を得ています。その結果、モデルによっては1度使用したものでも価値をそれほど落とさないのが特徴で、なかには定価よりも高くなるものもあるほどです。定価に対して75~80%もの高いリセールバリューが付くこともあり、デイトナやサブマリーナ等の一部人気モデルの買取相場は、定価を大きく上回るプレミア価格となり、今でも求める方が後を絶たないのです。
ロレックス 腕時計の三大発明とは?
ロレックスの三大発明について先ほど触れましたが実際はどういった発明なのでしょうか?
1 完全防水オイスターケース
オイスターケースとは、時計の防水機能のことです。手始めに世界初の完全防水ケース「オイスター」を1926年に開発しました。牡蠣(オイスター)のように堅牢なケースにベゼルと裏蓋をねじ込むことで、防塵性と防水性を獲得しました。1927年10月7日には、ロンドン記者メルセデス・クライツが世界初の防水時計ロレックス・オイスターを着けたままドーバー海峡を泳ぎ切る快挙を成し遂げました。ロレックスはこの技術を活かして、ダイバー向けのサブマリーナというモデルや、サブマリーナよりさらに防水性能が高いシードゥエラーというモデルを発売しています。
2 自動巻き機構パーペチュアル
パーペチュアルとは、自動巻きの仕組みのことですオイスターケースの開発以前から、時計の精度を追求するロレックスは、1910年に腕時計初のスイスのクロノメーターの公式証明書を取得。そして1931年には、自動巻き機構「パーペチュアル」を発明。ローターが左右360度回転する自動巻き機構は、リューズのねじ込み忘れが原因の浸水による故障を防ぐ完全防止機能を実現しました。腕に着けてさえいれば腕を振ることで自然とゼンマイが巻かれ、わざわざ手動でゼンマイを巻かなくとも文字通り『永久に』時計の針が動き続けます。世界初の防水自動巻き時計を完成させることで、世界のトップブランドに躍り出るのです。
3 デイトジャスト
デイトジャストは、日付の表示を一瞬で変える機能のことです。1945年にはカレンダー機能を搭載した「デイトジャスト」を開発。午前0時の日付が変わると同時にカレンダーの表示が切り替わります。ロレックスの三大発明は、現在の高級腕時計技術の礎を確立することで、ロレックスというブランドの不動の地位をも確立したのです。
これらの3つの三大発明は、どれも今となっては腕時計の一般的な機能ですが、まだこれらの機能が一般的ではなかった当時、最初にこれらの機能を発明したロレックスは腕時計業界に革命を起こしました。
ロレックスのモデルは?
ロレックスはその長い歴史のなかで、数々のモデルを生み出してきました。ロレックスのモデルには大きく分けると3種類あります。
1 スポーツモデル
アウトドアなどのアクティブな局面に向いているプロフェッショナルウォッチは男性に圧倒的な人気を集めています。主にステンレス素材を使用しており、サテン仕上げとなっています。傷が付きにくいのでスポーツやアウトドアに向いているため人気が常に高く、
デイトナ、エクスプローラー・・・陸
GMTマスターII・・・空
サブマリーナ・・・海
というイメージは非常に強く、ロレックスの価格高騰の火付け役ともなっています。
2 スタンダードモデル
シンプルイズベストなクラシックウォッチの代表と言えばオイスターパーペチュアル。そして1933年・1945年に誕生のデイトジャストは、ロレックスの三大発明の頃からブランドを支え続ける不朽の名作と言われており、男性にはもちろん女性でも気軽につけることが出来ます。
3 ドレスモデル
金やプラチナの素材を使用しており、オフィスはもちろん、パーティーなどのドレスコードでも付けることが出来るデイトジャストやデイデイトなどが選ばれます。少し派手めなデザインのものが多くあり、ファッションのポイントとして使用するにももってこいのモデルです。
メンズに人気!特に人気が高いのは?
実際に人気のモデルを紹介していきます。
1 デイトナ
キング・オブ・ロレックスと言われているデイトナは、モーターレースとの結びつきが強いコスモグラフモデルです。デイトナは名前が1935年に車で地上最高速度を出した地、デイトナビーチに由来します。カウンターとプッシャーが3つある独特の美しいデザインは、レースドライバーが正確に時間を知るためのデザインです。1963年に発表された本モデルのムーブメントには垂直クラッチが採用されており、長時間のクロノグラフ使用でも精度を担保します。
デイトナは希少性がとにかく高く、市場でも新品中古問わず超品薄状態が続いています。そのため、リセールバリュー(資産価値)も高く、正規店でも在庫切れで見かけることすら難しい人気ぶりです。スポーツモデルタイプなのに、スーツスタイルやカジュアルシーンにまで合わせやすい完成されたデザインを求める方が多いのです。
2 サブマリーナ
世界初のダイバーズウォッチとして発表されたサブマリーナは、ロレックスが誇る名作です。世界初の100m防水性能を備えた腕時計として歴史に名前を刻んだ名品で、耐えられる高い防水性能にも関わらずスタイリッシュな見た目は、普段使いの腕時計として多くの方に愛されてきました。水中での視認性にも優れるようにデザインされた文字盤は暗闇でも光り、ロレックスを代表する海の定番モデルの地位を勝ち取りました。赤サブや軍サブ、Wネームなどヴィンテージモデルも数多く存在し、コレクター達からも人気です。日付表示が付いたサブマリーナデイトやグリーンベゼルの緑サブなど、希少価値の高いモデルについても要注目です。
3 エクスプローラー
登山家、洞窟探検家、極地探検家の冒険を支え続ける時計として作られたエクスプローラー。
プロの探検家や冒険家のために作られたロレックスの人気シリーズエクスプローラーは、正確な時刻を伝えることに特化した腕時計です。エクスプローラーⅠは、世界初のエベレスト登頂達成を記念して作られ、オールステンレス素材にこだわったシンプルで視認性の高いデザインが特徴的です。エクスプローラーⅡは、日付表示と24時間針を搭載し、さらに使い勝手が向上したモデルとなっています。
4 GMTマスター
時差のある場所に対応した時計が欲しいというパイロットの要望に応えてつくられた、ロレックスのGMTマスターは24時間針と双方向回転ベゼルが搭載されており、2つの機能を駆使することでパイロットは出発地と目的地の時刻を同時に把握することができます。GMT マスターシリーズは、その長い歴史のなかで素材やムーブメントが改良されていきましたが、デザインに関しては初期の頃から確立しており、一目で同コレクションとわかるのが特徴です。
5 デイトジャスト
ロレックスを代表するモデルデイトジャストは、1945年にロレックス3大発明の一つであるデイトジャスト機構を世界で初めて採用した腕時計です。モデルチェンジが行われてもそのデザインは大きく変わりません。また、3時の位置に小窓を設置し日付を表示させる画期的なデザインを施したのもこちらのモデルです。ロレックス三大発明の全てが搭載されたスタンダードモデルの完成形と言えます。ケースサイズやダイヤルバリエーションもロレックスの中で随一であり、ペアウォッチとしても世界的に愛されている大人気シリーズです。
6 ヨットマスター
サブマリーナの高級タイプとして、マリンスポーツや水辺でのアクティビティを楽しむセレブのために開発されたロレックスの高級ラインがヨットマスターです。スポーツモデルとしては唯一、メンズ・ボーイズ・レディースとすべてのサイズが豊富に揃っているためペアウォッチとしても高い人気を誇ります。ヨットマスターはすべてのモデルで金かプラチナ素材が取り入れられているため、ステンレス素材のものは存在していません。高級感を重視したスポーツモデルとエレガントな魅力が融合したラグジュアリーな雰囲気が他のシリーズにはない魅力を演出します。
7 エアキング
その名の通り長時間のフライトを行う飛行士たちのために捧げられたモデルがエアキングです。1930年代多くのパイロットたちはロレックスのオイスターウォッチを使用し飛行していました。そのパイロットのマスターピースとしての功績をたたえ、エアキングと愛称づけられました。エアキングはロレックスの中で最も古いペットネームモデルなのです。視認性にも優れており、飛行時間の計測がしやすいよう、視認性の高い分目盛りを印字したブラックダイアルを備えています。リーズナブルな価格設定でかつては「ロレックスの入門機(エントリーモデル」と言われていましたが、全体的に高騰の影響を受けるロレックスの中で、現行モデルの定価は90万円を突破しています。
8 ミルガウス
科学者やエンジニアに捧げられたミルガウスモデルは、1956年に誕生しました。本モデルはいかに磁気からムーブメントを守るかに主眼が置かれて開発され、最大1000ガウスまでの耐磁性を獲得しています。耐磁性能に特化したミルガウスは、電磁波の影響を受けやすい現代社会の切り札とも言える存在です。ロレックス唯一のグリーンサファイアクリスタルやイナズマ針は、ミルガウスならではの魅力です。1st、2ndモデルは市場流通量が少ないため、一時期は1500万円オーバーまで相場が高騰したモデルであり、コレクターも唸るヴィンテージ・ロレックスのひとつとされています。
9 シードゥエラー
ダイバー向けサブマリーナの上位モデルとして、1971年にシードゥエラーが発売されました。深海探索をしたい冒険家を満足させるスペックを備えており、深海に耐え得る耐傷性、耐蝕性、耐圧性、耐水性を持つ一品です。1967年に発表された初代は水深1220mでしたが、2008年に登場した上位機種のディープシーは3900mと大きく進化しており、映画監督ジェームズ・キャメロンのマリアナ海溝の最深単独潜水記録の際にも、ディープシーは海の居住者に相応しい活躍を成し遂げました。特徴は60分目盛り入り逆回転防止ベゼルとヘリウム排出バルブで、こちらはロレックスが独自に開発し特許を取得しています。
10 デイデイト
ドレスモデルの1つであるデイデイトは、ダイアルにフルスペルでの曜日と日付を表示するモデルであり、18 CTゴールドまたは950プラチナのみで展開されています。成功者の持つ時計とされ、「トップ・オブ・ロレックス」とも称されるクラシックウォッチの最上級モデルです。精度・パワーリザーブ・耐衝撃性と耐磁性といった機能性ももちろん兼ね備えており、3列に配置された半円形のコマが特長的なプレジデントブレスは、デイデイトのために特別設計された象徴的なブレスレットです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ロレックスの各モデルの種類と特徴、機能の違いやエピソードをご紹介しました。ロレックスは実用性とステータス性を兼ね備えた最上級ブランドであり、何十年も変わらずに人々から愛され続けています。同じモデルでも素材や色の違い、組み合わせ方によって人気や資産価値も変化するので、気になったモデルはより深く追求してみるのも有りです。
今後も高級時計の代名詞、ロレックスの動向から目が離せませんね。