ブランパン(BLANCPAIN)とは?
ブランパンは、1735年に創業したスイスにある時計メーカーです。世界最古のメーカーであるブランパンは、時計業界に多くの革命を起こしました。ブランパンが創業したころの懐中時計は、農夫が副業として手作業で作っていましたが、ブランパンは1815年に量産体制を整えました。
時計が正しく「時(とき)」を刻むためには、同じ速度で歯車がまわらなければなりません。歯車を同じ速度でまわすために必要なパーツが、調速機と脱進機です。
16世紀以降の時計にはシリンダー脱進機が使用されており、耐久性が弱いという問題点がありましたが、ブランパンがアンクル脱進機を導入したことで時計の耐久性が向上しました。
ブランパンは、1926年に腕につけている間「ゼンマイ」が巻かれる自動巻き式腕時計を世界で初めて開発しました。更に1930年になると女性用の自動巻き式腕時計も開発します。ブランパンは、世界最古のメーカーですが、現状に満足せずに常に良い物を開発しました。今の腕時計の基礎を作ったのはブランパンと言っても過言ではありません。
初のモダンダイバーズウォッチ フィフティ ファゾムス コレクションは、1953年に初めてダイバーズウォッチを製作した時から、ブランパンが持ち続ける海の世界への純粋な情熱を具現化しています。以来、ブランパンはダイバーや科学者、また水中写真家の挑戦をサポートするとともに海の素晴らしさを紹介する活動を支援することで、その儚くも美しい世界を広く知らしめ、海洋保護の推進に貢献しています。
すべてのフィフティ ファゾムスは、その伝説的なオリジナルモデルが高く評価され、ダイバーズウォッチの原型としての地位を確立する要因となった主要な特徴的要素を備えています。そのプロフェッショナリズムは揺るぎないデザインにも表れ、ダイビングやそのリスク、必要装備に関する豊富な知識と経験が余すところなく発揮されています。
フィフティファゾムスの魅力
ブランパンのダイバーズウォッチコレクションの名称であるフィフティファゾムスとは、50を意味するフィフティと水深を表すファゾムスを組み合わせた造語です。
1ファゾムスが約1.83mなので、フィフティファゾムスは防水性能となる約92mを意味しています。ブランパンの「フィフティ ファゾムス」はダイバーズウォッチの元祖と言われています。誕生したのは1953年。同じ1953年誕生のロレックス「サブマリーナー」と「どちらが先か」というのは、時計好きにとって興味の尽きない話題でありますが、正式発表は「フィフティ ファゾムス」が先だったようです(「サブマリーナー」は1953年にプロトタイプが製作されたが、正規モデルの発表は1954年のバーゼルでのフェアであった)。
「フィフティ ファゾムス」の大きな特徴は、今日のダイバーズウォッチの公式定義となっている、ロック機構付きの回転ベゼルと耐磁性を他に先駆けて採用したことです。優れた視認性を備えていたのも、ダイバーズウォッチに求められる性能や機能を先取りしています。「フィフティ ファゾムス」は、まさしくダイバーズウォッチの原型を創った、歴史的名作なのです。
またもうひとつ、「フィフティ ファゾムス」の特筆すべき点が、開発にまつわる資料や記録、逸話などが異例なほど豊富かつ詳細に残されていることです。フィフティファゾムスはブランパンを代表するダイバーズウォッチです。
上品なスポーツウォッチモデル
フィフティファゾムスはダイバーズウォッチでありながら、上品で洗練されたデザインを実現した腕時計です。ブランパンの腕時計は、完全手作業で装飾までこだわって造りあげられています。大人のデザインが評判であり、価格は高いですが、バラクーダなどの人気モデルもあります。
絶えず限界を超越する意思
ブランパンでは、創業から絶えず時計製造の限界を超越する意志と技術を引き継いできています。「革新こそ我々の伝統」という言葉の下、革新的な腕時計が生み出されています。
伝説の「フィフティ ファゾムス」の復刻版
今回紹介するのは、60年を超える歴史の中で膨大なバリエーションを誇る同モデルの中でも、特徴のある文字盤で知られる「フィフティ ファゾムス バラクーダ」の復刻版です。
「フィフティ ファゾムス バラクーダ」が誕生したのは1960年代末です。ドイツ海軍に「フィフティ ファゾムス」を供給していた仲介業者、バラクーダ社がドイツ市場に投入した一般モデルです。このバラクーダ社は潜水用器材も扱っており、その社名がモデル名の由来となっています。今でもアンティーク市場では当時のモデルが流通していて、コレクター垂涎のモデルのひとつとなっています。これが「フィフティ ファゾムス バラクーダ」のオリジナルモデルです。ベゼルやアクリル風防に時代を感じます。
ちなみに「バラクーダ」は、アマチュアダイバーの間でも、サンゴ礁に棲む「要注意の危険な魚」として知られています。肉食性の上に獰猛で、時にダイバーを襲うこともあります。だからこのネーミングは、ダイバーにとってはインパクトのあるモデル名であり、ダイビング器材を扱う会社にとってはもちろん、ダイバーズウォッチの愛称にもピッタリであったと言えるでしょう。
「フィフティ ファゾムス バラクーダ」の最大の特徴は、“オールドラジウム”と呼ばれるスーパールミノバを使って再現された、太くて視認性抜群のアイボリーがかったホワイトのバーインデックスと、そのバーインデックスの文字盤外周側に配された鮮やかなレッドの差し色です。
この当時のダイバーズウォッチの復刻モデルは今、他社からも数多く出ていますが、オリジナルを見事に再現したストラップも含め、これほど魅力的なヴィンテージ感のあるものは見当たりません。
当時より進化したスペックやディテールも、このモデルの大きな魅力です。直径40.3mmのケース、サファイアクリスタル製インサートの逆回転防止ベゼルやサファイアクリスタル製風防。搭載されるムーブメントは、約100時間のロングパワーリザーブを持つキャリバー1151で、かつてのものから格段に向上した信頼性と美しさを兼ね備えています。
ウエットスーツが常識だったオールドダイバーには懐かしく、また若い世代には、今どきのダイバーズウォッチにはない精悍さが新鮮に映るはず。あらためてブランパンの「温故知新のセンス」に感心させられる1本です。
まとめ
フィフティファゾムスは歴史あるダイバーズウォッチですが、興味のある方はぜひ参考にしてください。これからもフィフティファゾムスは進化しつづけていく腕時計です。