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時計の文字盤について

時計の文字盤について

文字盤とは、ある一連の文学を、板状の物体に記入・印刷などして表示したものです。それぞれの文字を指し示すことで、視覚的に情報を伝達するのに用いります。よく見られるのはアナログで時刻を示すための文字盤です。ここではアナログで時刻を示す文字盤、つまりは時計の文字盤についてご紹介していきます。

腕時計の文字盤の呼び方

腕時計の文字盤の事を「ダイアル」とも呼びます。これは”腕時計の顔”ですから、時計メーカーにとってはデザインにかなり気を遣う部品の一つです。文字盤のデザインや表面仕上げによって腕時計の雰囲気が変わります。腕時計マニアの間では「ダイアル」と呼ばれています。ただ一般的な呼称としては普通「文字盤」でしょう。「文字(板)」とも書きます。呼び名はどちらも「もじばん」です。後者は「もじいた」と言う言い方もあります。結局どちらでも良いようです。

腕時計の業界に居てもあまりダイアルって言葉は聞きません。また腕時計職人さんの間ではダイアルとは言わないで「エト」と呼んでおります。よって文字盤交換のことを腕時計職人さんは「エト替え」と言おります。

文字盤デザインの種類

腕時計の文字盤にフォーカスしてみると、想像以上にデザインが豊富であることに気付きます。お気に入りの一本を見付けるための必須知識として、まずは文字盤の装飾技法を紹介します。

 

<繊細な美しさのあるギヨシェ>

ギヨシェは金属製の文字盤に、手動旋盤あるいは型押しにより規則的な凹凸を彫る装飾技法です。1650年ごろから文字盤に用いられるようになりました。当初は装飾的な意味合いが強かったのかのちに視認性を高める技法として昇華したのが、伝説的時計師アブラアン=ルイ・ブレゲです。

ピラミッド形の鋲を連ねる「クル・ド・パリ」や、細かな平行線を連ねる「リズレ」などが伝統的なデザインとして広く用いられます。他にも、中心から放射状に直線を連ねる「ソレイユ」や、波紋を連ねる「フランケ」などさまざまな文様があり、ひとつの文字盤に複数のギヨシェを施すことも稀ではなく、メーカーにより、その手腕が発揮されます。ソレイユを施した文字盤をソレイユダイアル、フランケならフランケダイアルといった呼称もされます。

モデル例:クラシッククロノメトリー7727BR

 

<上品な艶感のあるラッカー>

ラッカーとは、文字盤に塗料を塗布する装飾技法です。ラッカーダイアルでは、有色あるいは無色の塗料を、薄く均一に吹き付けては乾燥させることを繰り返します。塗料を何層にも重ねることで代休性が高められ、艶感のあるしっとりとした上品な色合いが得られます。ラッカーの吹き方や磨きの方法次第で立体感や光沢感が得られることから、エナメルダイアルと似た風合いになることも特徴です。このため、エナメルダイアルと比較されることも多く、同モデルのラッカーダイアルバージョンとエナメルダイアルバージョンの2種類が発売される場合もあります。

モデル例:IWC「ポートフィノ・ハンドワインド・ムーンフェイズ“150イヤーズ”」

 

<優雅で価値の高いマザー・オブ・パール>

マザー・オブ・パールとは、天然あるいは養殖の真珠を養成する貝を使用した文字盤を指します。頭文字から略してMOP、真珠母貝あるいは単にシェルと呼ぶこともあります。光沢のあるマザー・オブ・パールの内側を薄くスライス、コーティング処理をして金属製のベースプレートに貼り付けたものがMOPダイアルです。光源の位置や見る角度によりさまざまな表情を見せ、ベースプレートを彩色するなど、色を加えることで、さらに複雑な色調が得られます。

優美な輝きを得るためには素材の厳選はもちろん時計師による緻密な調整が必要であり、天然の恵みである真珠母貝を使用することから、仕上がったMOPダイアルはふたつとして同じものは存在しないため、希少価値が高いです。

モデル例:ブライトリング「クロノマットJSPブラック マザーオブパール 日本限定モデル」

文字盤で時計を選ぶ際のポイント

文字盤は、装飾技法を凝らした後でインデックスや針が取り付けられます。それらをおさめるケースも、文字盤と無関係ではありません。たとえば、文字盤が大きければ時刻等の情報を読み取りやすいが、文字盤の大きさはケース径に依存するため、大ぶりな時計になりやすいのです。ここでは、文字盤を中心として装飾以外にこだわりたいポイントを紹介します。

 

<視認性>

腕時計は、文字盤から時刻や日付を読み取る道具というのが第一にあるため、情報の読み取りやすさ、つまり視認性の高さが重要です。ここで文字盤の装飾とインデックス、針のコントラストをしっかり見ておきたいです。できれば一方向だけからではなく、光源との位置関係を変えてさまざまな角度から、その視認性を確認したいです。

目を凝らさなければインデックスや針を読み取れないのでは、快適な使用感を損なってしまうことは間違いないです。色の統一性や部品の立体感、装飾が時刻の読み取りを邪魔しないかなど、見るべき点は多いです。インデックスや針の夜光仕上げや、風防ガラスに無反射コーティングが施されているかどうかもチェックしましょう。

 

<文字盤ケースの大きさとデザイン>

一般的なメンズ時計はケース径38〜43mmです。それより少々小ぶりな35〜37mmが、ボーイズサイズとも呼ばれるサイズで近年、人気を集めています。それ以上小さくなると、基本的にはレディース用という区分になります。ケースの素材でいえば、金属製ではステンレススティール、チタン、ゴールド、プラチナという順に高価になります。金属アレルギーに対応する素材がチタンおよびセラミックス製となります。

形状ラウンド型(円形)がベーシックであり、楕円形型もあります。他には、正方形の「カレ」や長方形の「レクタンギュラー」、樽型の「トノー」などがあります。ケースの厚さは袖口の引っ掛かりを左右します。ワイシャツ、ニットなど着用する物にも影響するため、厚みも意識したいです。基本的に機械式時計よりクォーツ式時計の方が薄く、総厚10.0mmを下回るものは快適な装着感が期待できます。

 

<針の長さ>

針の長さも見栄えや視認性に影響します。時針がインデックスに届いていないものは時間が読み取りにくい可能性があり、分針がケース内径ギリギリであれば長すぎると感じるかもしれないです。針は直線的なバトン型のものが一般的だが、形状の違いにもこだわりましょう。先端に偏心穴がある「ブレゲ針」や、剣の刀身のような「剣型針」、先端にかけて細くなる「ドフィーヌ針」などは、エレガントかつ視認性が高いです。

また、インデックスはアラビア数字が一般的だが、クラシックなローマ数字はそれ自体にデザイン性を持つものも多いです。数字の代わりにバーやドットを置くもの、くさび型や角型のインデックスなど、ブランドやモデルによってさまざまなパターンがあります。針は長さに加えて形状も意識し、インデックスのデザインも加味してトータルで見ていきましょう。

 

<エナメル技法>

文字盤についてさまざまなポイントを見てきたが、ここでもっとも芸術性の高い「エナメル」について紹介します。時計におけるエナメルとは、金属製のベースプレートにガラス質の釉薬を焼き付ける装飾技法を指します。エマイユ(仏語で)、琺瑯(ほうろう)、七宝ともいわれます。魅力はガラスの透明感や豊かな色合いを生かした、緻密な図案で、それらは芸術品を見紛うほどです。製作はすべて手作業で行う必要があり、焼成後の割れや収縮を抑える技術も要するため、時計製作での採用例は稀であり、ゆえに希少性も高く、マニアで垂涎モデルも多いです。

技法上から有線七宝(クロワゾネ)、輪郭線をつくらずに異なる色の釉薬を塗り、焼き上げる七宝絵(エマイユ・パン、無線七宝とも)、素地に宣告あるいや薄い浮彫を施した上に透明な釉薬を焼き付けた透明七宝(エマイユ・ド・バス・タイユ)、金属を彫ったり腐食させてできたへこんだ部分に釉薬を焼き付ける象嵌七宝(エマイユ・シャンルヴェ)などがあります。

 

<クロワゾネ技法>

「クロワゾネ」とは、エナメル装飾技法の一種であり、リボンのような金属線を輪郭線に、文様を区切るとともに釉薬の境界とする技法を指します。この金属線は一般的にわずか0.7mmほどの金線であり、これを線画の形状に曲げて文字盤の下地に貼り付け、線の間に釉薬を流し込みます。

釉薬に着色剤として参加コバルト(青)、酸化銅(緑)、酸化クロム(黄)、酸化鉄(茶)などを加えて色味を調節し、一色ごとに焼成を行います。焼成後の色は釉薬とは異なるものであり、焼成時に割れてしまうこともあります。絵によっては十数回にも及ぶ焼成が必要であり、熟練職人の技が必要です。こうして完成したエナメルダイアルは、時計装飾技法のなかでも特にアーティスティックな感性が表現されたものであり、唯一無二の芸術品として希少価値が高いです。

文字盤が汚れる原因

文字盤が汚れる原因は、湿気・カビ・ほこり・紫外線などがあります。防水性能が高いモデルであっても風防内部は真空ではなく、わずかな湿気が徐々に腐食やカビの発生リスクを高めていきます。針の劣化や文字盤装飾の剥がれ、リュウズの操作中にごく微細なほこりが侵入することなどもありえます。また日光を浴び続ければ紫外線によるダメージも蓄積していくため、文字盤の変色などの変性を起こす原因となります。

文字盤の再生方法

文字盤再生(リダン)は、時計修理工房が行う文字盤の修理サービスです。メーカーのアフターサポートでは文字盤修理に対応していない場合や、対応していても全面交換で高額な修理費が発生する場合があります。文字盤再生では、文字盤の変色やカビ、金属板のサビなど部分的な修繕にも対応していて、修繕に合わせてカラーリングの変更を依頼することもできます。ただし文字盤再生をした場合には、その時計は以後メーカーサポート対象外となる場合があるため注意しましょう。

交換した文字盤を買取り

日本ロレックスのサービスセンターやロレックスブティックなどに文字盤の交換を依頼した場合、交換前の文字盤は返却料を支払うことで返却できるようになっています。従来は、文字交換を行った後に現品が返却される仕組みになっていたのですが、2021年からは返却費用が発生するようになっています。手元に置いておきたいときには別途費用が必要であることを把握しておくことが大切です。

ただ、全く同じものを交換したときや返却の可否については、メーカー独自のルールがありますので、費用を払えば必ず戻ってくるわけではないことも覚えておきましょう。バーインデックスやローマンインデックス、アラビアインデックスなどのタイプから通常の文字盤に変更するときや、シェルやダイヤなどの特殊なものから通常のものに交換するときの返却費用は交換代金の40%です。

ちなみに、通常のものからシェルなどバージョンアップに相当するような交換のときには返却料は掛かりません。返して欲しい人は事前に確認しておくと良いでしょう。ただ、交換すれば元の文字盤はいらない、後からこのように考えるケースもあると思いますが、ロレックスの買取りを行っている業者の中には文字盤だけを買い取ってくれるところもあります。民間の修理会社などでも交換は可能ですが、このような会社に依頼をすると、純正以外の手が加わったことになり正規メンテナンスができなくなることもありますので、その点は注意が必要です。

まとめ

ケースやムーブメントが時計のボディであるとすれば、文字盤は時計の顔です。自分好みの、そして長く愛用できるモデルを見つけだすためにも、わずかな差異にも気を配った妥協のない文字盤選びをすすめたいです。その一方、普段何気なく見ているけれども、たまには色を変えてみたいなどと考える人も多いと言えます。例えばロレックスでいうと日本ロレックスではカタログに掲載されているもしくは掲載されていたモデルで、同一のリファレンス番号の個体であれば文字盤を交換して貰うことができます。

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