定期的にオーバーホールをしよう
オーバーホールとは、時計を分解して点検した上で修理することを指します。ロレックスの時計の場合、最低でもオーバーホールは5年に一度行うようにしましょう。できれば3〜4年に一度は行っておきたいですね。なぜ時計に定期的なオーバーホールが必要なのかというと、時計を使っているうちに各パーツに負担がかかっているからです。
特にロレックスのほとんどの時計は、機械式の自動巻きムーブメントが採用されています。機械式の時計は様々なパーツが精密に組み合わさって動いているので、しっかりしたメンテナンスが必要なのです。自動車に車検が必要なように、人間に定期検診が必要なように、時計にもオーバーホールが必要なのです。見た目には分からなくても、時計の内部はダメージを受けていることがありますからね。
とはいっても、オーバーホールで具体的にどんなことを行うのか疑問に思うかもしれません。
～オーバーホールの主な工程～
①ケースからムーブメントを取り出す
②パーツを外して破損していれば交換する
③超音波洗浄で各パーツを掃除する
④歯車にオイルを挿しながら元に戻す
⑤精度や防水性のチェックをする
以上のように、時計に異常がないかというのを確認しながら、異常があれば直して元どおりにするのがオーバーホールです。時計を使っていて時間がズレるなどの異常が起こっていれば、どこかのパーツが傷んでいる可能性が高いのでオーバーホールしてもらう必要があるでしょう。また、見た目には異常がなくても実はガタが来ていることがあるので、定期的なオーバーホールが肝心です。オーバーホールは時計を分解してチェックするという非常に繊細な作業です。依頼をするにはそれなりのお金がかかります。
ただ、繊細な作業であるがゆえに、お金をケチってしまってはしっかりメンテナンスしてもらえないかもしれません。そういったポイントを踏まえつつ、ロレックスの正規店と時計の修理業者で、どちらが良いか見ていきましょう。
オーバーホールはどこでできるの？
ロレックスの時計をオーバーホールに出す場合には、主に2つの方法があります。その2つの方法とは、以下のとおりです。
①国内正規サポートを依頼する
②民間の時計修理業者に依頼する
国内正規店に頼んだ方が良いに決まってると思われるかもしれませんが、もちろんどちらの選択肢をとってもメリット・デメリットが存在します。ここで紹介する依頼方法やメリット・デメリットを参考にした上で、あなたにとって最良の選択をしましょう。
国内正規店
国内正規サポートを依頼する場合には、主に以下の2つの方法があります。
①日本にあるサービスセンターに時計を直接持ち込む
②郵送で時計を送る
東京近郊にお住いの方は、サービスセンターに直接時計を持ち込む方法がおすすめです。サービスセンターであれば、すぐにオーバーホールを依頼することができますし、郵送によるアクシデントの心配がないからです。ただ、地方に住んでいる場合や、直接持ち込む時間がないという場合には、郵送で時計を送る方法でも良いでしょう。確かに、郵送での事故がないとは言い切れませんが、郵送キットを無料で自宅に届けてくれるので、手軽にオーバーホールを依頼することができます。
～メリット～
国内正規店にオーバーホールを依頼するメリットは、何といっても正規店である安心感でしょう。安心してオーバーホールを受けられる理由は、以下のとおりです。
・専門の時計技術者がオーバーホールを行う
・パーツ交換には必ず正規品が使われる
・正規修理保証書がもらえる
正規修理保証書は時計を売却する際に、正規の修理を受けたことを証明する書類です。発行から1年未満の正規修理保証書があれば、売却の際に修理代が上乗せされることもあります。
～デメリット～
メリットが大きいのは間違いないですが、デメリットがないわけではありません。国内正規サポートを受ける際のデメリットは、以下のとおりです。
・オーバーホールに1ヶ月半〜2ヶ月かかる
・価格が割高になる
仕方ない部分ではありますが、正規店で丁寧なオーバーホールを受けようと思うと時間・お金はかかります。時計を売却するつもりのない方にとっては、大きなデメリットといえるかもしれません。
時計修理専門店
民間の時計修理専門店に依頼する場合には、いかに優良な業者を見つけるかということがカギになります。時計修理専門店とはいっても中身はピンキリで、良い業者もあれば悪い業者ももちろんあります。優良な民間の時計修理専門店を見極めるポイントは、以下のとおりです。
①優良時計店と提携を結んでいる
②規模が大きい
③一級技能士がいる
時計の修理にはそれなりの機械が必要なため、規模が大きい方が良い機械を揃えている可能性が高いです。また、時計の修理にあたる技能士は国家資格であり、1級技能士は高い技術力を持っていることが保証されます。
～メリット～
民間の時計修理専門店にオーバーホールを依頼するメリットは、以下のとおりです。
・オーバーホール代が安い
・オーバーホール期間が短い
国内正規サポートを受ける場合に比べると、オーバーホール代は半額〜7割くらいになることが多いです。また、オーバーホール期間は、早ければ2週間程度で済むところもあります。
～デメリット～
民間の時計修理専門店にオーバーホールを依頼する際のデメリットは、以下のとおりです。
・業者によってオーバーホールの質が異なる
・保証期間が国内正規店に比べて短い
このように、やはり民間の時計修理専門店に依頼する場合、国内正規店に比べて安心感では劣ります。ただ、一級技能士のいる修理店など信頼できる業者であれば問題ないといえるでしょう。
ロレックス各モデル別参考修理価格
各モデル別参考修理価格
ここでは、ロレックス各モデルの修理価格の目安を紹介します。あなたの持っているロレックスの修理価格は、正規サポートと民間修理修理業者でどれくらい変わるのかチェックしてみてください。
モデル 民間業者 国内正規店
デイトナ ¥45,000〜 ¥60,000〜
エクスプローラーI ¥30,000〜 ¥43,000〜
エクスプローラーII ¥30,000〜 ¥45,000〜
サブマリーナー ¥30,000〜 ¥44,000〜
サブマリーナーデイト ¥30,000〜 ¥45,000〜
ヨットマスター ¥35,000〜 ¥45,000〜
GMTマスター ¥40,000〜 ¥47,000〜
まとめ
維持費も必要なことを頭に入れたうえで自分に合った最適な時計を選んでいきたいですね。
