オメガの魅力と人気上昇のワケ
1848年にスイスで生まれた高級時計メーカーで現在はスウォッチグループに所属しており、ロレックスやパテックフィリップとは異なり独立企業ではなくグループに所属している企業です。そんな150年以上の歴史を持つオメガの人気の主な理由は、3つありました。
理由①:価格が安いため購入のハードルが低い
理由②:リセール率の上昇
理由③:頑丈で丈夫な機構を開発した技術力
オメガはデザイン性に優れているだけでなく高性能で世界中から絶大な信頼を得ています。そんなオメガにはどんな個性や魅力があるのでしょうか。それではひとつずつ解説していきます。
オメガの種類と主な特徴
スピードマスター
別名「ムーンウォッチ」としてNASAの公式腕時計として宇宙飛行士から厚い信頼を得ています。宇宙へ行くために10項目以上の過酷なテストを見事クリアしたのはスピードマスターのみです。耐久性だけでなく精度にも優れており、コンマ1秒を争うカーレースの世界でも多くの関係者が愛用しています。
シーマスター
シーマスターが販売された当初の防水機能は、現在の時計ほど耐水性が完全なものではありませんでした。ところがロレックスがサブマリーナを発表したことで、対抗したオメガが新たなダイバーズウォッチとして世に送り出したのが「シーマスター」です。高い防水性に加えて、あらゆるシーンでも使いやすいクールなデザインがたちまち世界中の人たちを虜にしました。
デ・ヴィル
上述したスピードマスターやシーマスターとは異なる雰囲気のデ・ヴィルは、元々はシーマスターのなかの1モデルとして誕生しました。文字盤には「シーマスターデ・ヴィル」と文字が刻まれていましたが、「よりシンプルでエレガントな物を」というコンセプトのもと「デ・ヴィル」というラインが独自に立ち上げられることとなりました。デ・ヴィルは気品漂うシンプルなデザインなので、日常使いしやすく都会的ないイメージで多くの方に愛用されています。
コンステレーション
コンステレーションの最大の特徴は「精度」です。どんなに高性能の時計でも、4年から5年に1度はメンテナンスが必要だと言われるなか、コンステレーションは10年に1度のメンテナンスだけで正確に時を刻み続けます。この精度を維持できるのは、ゼンマイの劣化を最小限にとどめるために搭載された「コーアクシャル機能」のおかげです。ですがコーアクシャル機能は生産コストがかかるため量産が難しいところが唯一のネックです。その分希少価値が高いので、これを搭載するコンステレーションは中古市場でも非常に高値で取引されています。
価格帯別オメガの特徴7選
まずは、メンズの時計から紹介します。価格帯は大きく分けて以下の7種類となります。
・30万円以内
・30万円~50万円
・50万円~80万円
・80万円~100万円
・100万円~150万円
・150万円~200万円
・200万円以上
【30万円以内】シンプルなドレスモデルが多い
自動巻きではなくクォーツ式を採用しています。素材はステンレススチールで、防水は100mと日常で使うには問題なく使用できます。オメガを始めて使用したい人には、このクラスを選ぶと購入金額を抑えることができます。
【30万円~50万円】シーマスターやスピードマスターなどスポーツモデルが登場
De Villeのプレステージモデルで自動巻きのタイプやオメガのダイバーズウォッチであるシーマスターは、マスターコーアクシャル機構を使用しています。ケースサイズは42mmなので大きい時計が好きな方にはおすすめです。背面はシースルーケースとなっているので、ムーブメントをいつでも見ることができます。他社モデルで似たようなアイテムを比べるとしたら「ロレックス サブマリーナ」になり、価格は90万円ほどです。なので、50万円以上安く購入できるのは、オメガの利点といえます。また、この価格帯からパワーリザーブ表示などの機能も出てきます。
【50万円~80万円】この価格帯からGMT搭載モデルが増加
De VilleのクロノグラフモデルやGMTを搭載したスピードマスターが多い価格帯です。GMTとは2つのタイムゾーンを表示する機能のことで、長針が2本ありますので、二つの時刻をひと目で把握できます。また、ストラップはステンレスのものを紹介していますが、ポリエステルやレザーのものまで幅広くありますので、好みのモデルを探してみるのもいいかもしれません。
【80万円~100万円】アニュアルカレンダーなどの複雑な機構が搭載
アニュアルカレンダーが搭載されたモデルです。アニュアルカレンダーとは、30日と31日を自動認識する機能で、通常の日付表示の上位モデルだと思っていただくと分かりやすいでしょう。なお、時計の修正が必要なのは3月1日の1回のみとなっています。
このクラスの一部モデルには、18金レッドゴールドがベゼルとベルトのリンク部分に使用しています。またスピードマスターのムーンウォッチモデルもこの価格帯からです。ムーンウォッチとは、NASAが1969年の月面着陸プロジェクトのために作られました。チタン製でとても丈夫に作られているため、オメガファンにとても人気となっています。
【100万円~150万円】金無垢などラグジュアリーモデルが増える
有名なのはアニュアルカレンダーを搭載しているDE VILLEです。ケースは18金レッドゴールドを使用しています。シルバーダイヤルにはロジウムプレート仕上げになっています。また、2008年の北京オリンピック限定モデルとして288本限定で販売されたモデルです。ベゼルには32個のダイヤモンドがあしらわれており、ケースは18金イエローゴールドを使用しています。
限定品なので正規店での購入はできませんが、並行輸入店や中古品であれば購入できますので、このモデルを欲しいとお考えであれば、複数店舗で探すことを考えておきましょう。
そして忘れてはならない600m防水機能がついているシーマスターは、ベゼルには18金レッドゴールドを使用しており、ダイヤモンドが埋め込まれています。高性能な防水機能がありながらもラグジュアリーさを追及していて、性能とデザイン両方とも最高なモデルです。なお、ユニセックスモデルなのでメンズだけでなく女性へのプレゼントでも選ばれています。
【150万円~200万円】ベルトも金素材のモデルが登場
セラミック製のベゼルに18金をコーティングしたセラゴールドという特別な素材を使用しています。この価格帯モデルは、ラグジュアリー感に滑らかな感触で特別感を味わうことができます。ベルトはクロコダイルを使用しており、カジュアル感はありながらもパーティーシーンでも着用できるデザインとなっています。
ケースとベルトが18金レッドゴールドのモデルは、防水機能は150mなので、普通に使用するには問題はありません。また、すべてが金で出来ているということもあり、重量は他のアイテムと比べてかなり重たくなっています。パーティーシーンで着用する時計を探しているのであれば、このような金無垢の時計を着用することで存在感を演出することができます。
【200万円~】バケットダイヤモンドや金無垢の限定モデル
バケットダイヤをベゼルに使用しているモデルです。バケットダイヤとは、バケット型(長方形)にカットされたダイヤモンドを指します。高級時計ブランドでは、高価格帯のアイテムでよく使用されています。ラウンドブリリアンカットのダイヤモンドと比べて、ダイヤモンドの主張はそこまでありませんが、よく見るとかなり透き通っています。上品で落ち着いた輝きから、数多くのセレブに愛されてきました。
アポロ11号50周年を記念して作られたスピードマスターもこの価格帯です。このモデルでは18金ムーンシャインゴールドという特別な金を使用しております。通常のイエローゴールドのような発色だけでなく、経年劣化が起きにくいよう配合されています。1969年に発売されたアイテムの復刻品ということもあり、オメガファンに大人気なモデルとなっています。
オメガの定価と買取参考価格一覧
オメガの買取を考えている人に買取参考価格をご紹介いたします。参考にしてみてください。
【シーマスター買取参考価格】
シーマスター 120m 2511.81:¥59,000
シーマスター 120m 2511.31:¥59,000
シーマスター 120m 2501.31:¥68,000
シーマスター レイルマスター 2503.52:¥156,000
シーマスター プラネットオーシャン 232.30.42.21.01.002:¥420,000
シーマスター レイルマスター コーアクシャル マスタークロノメーター 220.12.40.20.01.001:¥551,000
シーマスター レイルマスター コーアクシャル マスタークロノメーター 1957 トリロジー 220.10.38.20.01.002:¥860,000
【スピードマスター買取参考価格】
スピードマスター デイデイト 3520.5:¥167,000
スピードマスター オートマチック 3510.5:¥114,000
スピードマスター プロフェッショナル 3570.5:¥284,000
スピードマスター38 コーアクシャル クロノグラフ 324.32.38.50.02.001:¥501,000
【デ・ヴィル買取参考価格】
デ・ヴィル 4813.50.01:¥129,000
デ・ヴィル 7710.30.39:¥211,000
デ・ヴィル 4813.30.01:¥122,000
デヴィル アワービジョン コーアクシャル マスタークロノメーター アニュアルカレンダー 433.33.41.22.03.001:¥1,200,000
【コンステレーション買取参考価格】
コンステレーション 1212.1:¥101,000
コンステレーション 1357.77:¥247,000
コンステレーション 1167.75:¥480,000
コンステレーション 130.20.39.21.03.001:¥1,208,000
※ご紹介した買取価格は参考値であり、時計の状態や付属品の有無、ご利用する買取業者によって実際の買取価格は変動いたします。そのため、上記の金額での買取を保証するものではありません。
オメガの買取額が上がっている理由
オメガの買取価格は、ここ数年で急上昇をしています。オメガ全体の買取価格もさることながら、スピードマスターは特にその価格上昇が著しく、中古市場でも大変話題になっています。買取価格上昇の理由として考えられるのは下記のようなものです。
・定価の値上がり
・海外顧客の増加
・希少モデルの値上がり
ロレックスほど頻繁に価格改正が行われるブランドではありませんが、ここ数年は人気モデルの定価が上昇しています。2019年1月にはスピードマスター プロフェッショナルが価格改訂、人気モデル「311.30.42.30.01.006」は¥669,600から¥715,000に上昇、プラスチック風防を採用した「311.30.42.30.01.005」も¥572,400から¥605,000に値上がりしています。
また、それぞれのレザーベルトモデルも概ね2~3万定価が上がりました。定価が上がった理由としては、原価高騰・人件費の上昇などが挙げられており、近年は各モデルの機能性の向上による製造コスト増も定価高騰の要因となっています。常に進化を続けるオメガですが、新作が発表される度に開発費が膨らんでいることは確かです。なお、2019年10月からは消費税増税により、国内の税込み定価が上がっています。
最後に
ここまで、オメガの価格帯ごとのモデルやおすすめの購入方法などを紹介しました。クォーツ式であれば30万円以下で購入でき、自動巻きのモデルであっても30万円で購入できます。同じような高級時計としてロレックスと比較する方も多いですが、オメガは圧倒的に安価で購入できます。
性能やデザインに優れ、ロレックスよりも手に入れやすい点がオメガの強みと言えます。今後も定価が上がると、中古市場も連動して値段が上がります。そうなる前に購入しようとする人が増えるため、在庫を確保する業者が買取額をますますアップさせる可能性があります。売り時はタイミングをみて判断してください。これを機に、高級時計の中でも屈指の機能性と入手しやすい価格帯でオメガを購入してみてはいかがでしょうか?
オメガは、他社メーカーと比べるとリーズナブルです。高騰することはあっても決して安くなることはないオメガの定価、今買わなくては更に手に入れにくくなることは明らかです。この機会に是非オメガの購入を検討されてはいかがでしょうか?