目次
バレンシアガの歴史
フランスのラグジュアリーブランド
1918年、クリストバル・バレンシアガがスペインにて創業。バレンシアガは、クリストバル・バレンシアガによってスペインで創業された、フランスのラグジュアリーブランド。ウェアからシューズ、バッグなどアクセサリーまでトータルで展開している。現在は、ケリンググループの傘下に属しています。
創始者のクリストバル・バレンシアガは、「クチュール界の建築家」とも称されるファッションデザイナー。立体裁断や完璧な縫製技術によって生み出された斬新で芸術的なスタイルはファッション界に多大な影響を与えました。仕立てや刺繍、羽根飾り、コサージュなど、通常は職人が担当するオートクチュールドレスの制作手順を一から自身の手で手掛けることのできた、数少ない人物としても知られています。
バレンシアガのバッグは、アイコンバッグとして知られるエディターズバッグ「シティ」をはじめ、キャンバス地のトートバッグ「ネイビー」、紙袋のショッパーバッグを模した「ショッピング バッグ」、底面がカーブした「アワーグラス」などを展開。また、フラップを配したコンパクトなフォルムの「ペーパー ミニ ウォレット」をはじめ、“ミニ財布”も人気を博しました。
創業者はクリストバル・バレンシアガ
創業者のクリストバル・バレンシアガは、1895年スペインに生まれました。母親から仕立てとドレスメイクを習い、独学で裁断と縫製を学びました。パリのスーツをリメイクした服で才能を認められ、マドリードの仕立て屋で修業。1918年、スペインのサン・セバスティアンに最初のオートクチュールハウスをオープン。
バレンシアガのデザインはスペイン国内で高い評価を受け、2番目のオートクチュールハウスをマドリッドに、3番目をバルセロナにオープン。王室も顧客になるなど、スペインのファッション界をリードする存在になったが、クリストバル・バレンシアガは、スペインの内戦を機にパリへ渡ります。
パリのエレガンスを体現
1937年、パリのアベニュー・ジョルジュサンク10番地が、クリストバル・バレンシアガのクリエイティブの中心となりました。現在も同じ場所に旗艦店があります。バレンシアガのシンプルで完璧なシルエットは高く評価され、パリのエレガンスを体現する存在になります。
30年代には、クリスチャン ディオールの「ニュールック」の前身ともいえるスタイル、ウエストシェイプされたワイドスカートのスーツを発表。40年代から50年代にかけては、四角い肩に狭めたウエストラインの服や、ウエストラインを持たない「バレル・ルック」、無駄をそぎ落としたラインの「サック・ドレス」などを発表。
特に、1955年に発表したチュニックラインと言われるスタイルはクリスチャン ディオールの「Aライン」と共に話題を独占。上着はロングトルソーで、ややローウエストでウエストは絞らず、肩から背中をゆったりと扱い、全体がストレートなシルエットの「チュニック」はその後のファッション業界のトレンドに大きな影響を与えました。
最初に発表した香水「ル・ディス(Le Dix)」
最初のアトリエの住所がジョルジュサンク・アベニュー10番地だったことから、バレンシアガは、1946年に初めて発表した香水を「ル・ディス(Le Dix)」と名付けました。香水は、オートクチュール同様に高い評価を受けました。
1968年、バレンシアガはクチュールハウスを閉店し、顧客はもちろんファッション業界を大いに落胆させました。1972年、クリストバル・バレンシアガは、生まれ故郷であるスペインにて死去。甥が事業を引き継ぐことになります。1978年、ブランドとしてのバレンシアガは、フレグランス事業も含め、いくつかの企業に移譲され、ライセンスビジネスのみでブランドの名前を継続させました。1986年までは、香水ブランドとして継続されました。
1987年、「バレンシアガ」のプレタポルテコレクションがスタート。1995年、ニコラ・ジェスキエールがライセンスデザイナーに就任。その後、1997年にはプレタポルテ及びアクセサリー・コレクションのクリエイティブディレクターに就任。デビューコレクションは、衝撃的な印象を残し、新生バレンシアガをアピールします。ジェスキエールはバレンシアガの伝統的なスタイルを継承し、ウェアだけではなく、バッグ、シューズでも好評を得ました。
コラボレーションによりさらなる飛躍
2005年、モンクレールとコラボレーションでアシンメトリーなジッパーやミリタリー系の紋章が施されたダウンジャケットなどを披露。2009年、ジェスキエールによる初のフレグランス「バレンシアガ パリ」を発表。2011年に2作目となる「バレンシアガ パリ レッソンス」を、2013年に3作目となる「フローラボタニカ」を展開した。
2012年11月、ニコラ・ジェスキエールがクリエイティブディレクターを辞任。同年12月、アレキサンダー ワンがクリエイティブディレクターに就任。ワンは2015年10月の2016年春夏シーズンまで、クリエイティブディレクターを務めました。
2015年、アレキサンダー ワンの後任として、ヴェトモンのデムナ・ヴァザリアが新アーティスティックディレクターに抜擢されました。
2017年、ドーバー銀座に新スペースをオープン。2017年、バレンシアガがIKEAのフラクタバッグにオマージュをささげる”高級”バッグを発売。話題を集める。2017年、クロックスとコラボレーション。「クロッグ(clog)」をベースにしたプラットフォームサンダル「The “Foam”」を発表。
2018年春夏コレクションにて、初のキッズコレクションがデビュー。2020年7月、クリストバル・バレンシアガがメゾンを閉じてから52年の月日を経て、オートクチュールを再開。専門チームを作り、歴史的なアドレスであるアベニュー・ジョルジュサンク10番地にて当時のサロンを再現したアトリエを設立する。
定番モデル
トリプルエス
2017年にバレンシアガが発売を開始したダッドスニーカーの始祖のような靴。
ファースト
シティと並び、バレンシアガの中でも屈指の人気を誇るシリーズです。シティよりも小さく、見た目が小ぶりで可愛らしいので、あまり荷物が多くない方はシティを好む傾向があります。小さいですが、A5サイズは入りますし、財布やポシェットなどの小物であればジャストで入ります。
シティ
バレンシアガを代表するアイコンバッグとなったシティ。エディターズバッグという言葉が使われだして久しいですが、その先駆けともなっているのがバレンシアガともいえるでしょう。エディターズバッグというのは、ファッション雑誌の編集者(エディター)が使っているバッグという意味で、ファッションの最先端にいる雑誌編集者が持っているバッグが注目を浴びるという一面と少し大きめで機能的なバッグという意味合いで使われる事が多いです。サイズ的には、ミニシティという可愛らしいミニサイズも展開されています。
■シティ
高さ:24.0cm
幅:38.0cm
奥行き:14.0cm
■ミニシティ
高さ:16.0cm
幅:24.0cm
奥行き:9.0cm
ネイビーカバ
XS、S、Mの3サイズから展開されており、荷物量によって使い分けることができます。また、現在ではキャンバス以外にもオールレザーなど、豊富な素材やカラーのアイテムが発表されています。
XS・・・横幅25センチ 高さ19センチ 奥行き7.5センチ
S・・・横幅35センチ 高さ27センチ 奥行き17センチ
M・・・横幅42センチ 高さ33センチ 奥行き20センチ
エブリデイ
オールレザーをベースに、ワンポイントでロゴが入っているシンプルなデザインが特徴です。ベーシックなデザインが多く、ユニセックスで使うことができる人気シリーズです。
エブリデイ カメラバッグ
丸みのあるデザインのショルダーバッグです。エブリデイシリーズの特徴であるバレンシアガのロゴが正面にデザインされ、上質なカーフレザーによって、シンプルながらも上品な印象を受けます。ストラップは4段階調整でき、短くすることによってボディバッグにすることも可能です。少し小さめのXSサイズは、サブバッグとして使う事もオススメです。
XS・・・横幅18センチ 高さ13センチ 奥行き6センチ
S・・・横幅25センチ 高さ19センチ 奥行き6センチ
エブリデイ トート
シンプルで使いやすいエブリデイシリーズのトートバッグです。XXSサイズとXSサイズにはショルダーストラップも付属しているので、2WAYでお使いいただくことが出来ます。横幅は約25cm程あり、長財布も入る為、普段用に気軽にお使いいただくのにはぴったりではないでしょうか。
XXS・・・・横幅19センチ 高さ22センチ 奥行き9.5センチ
XS・・・・横幅25センチ 高さ27センチ 奥行き12.5センチ
S・・・・横幅31センチ 高さ32センチ 奥行き16センチ
エクスプローラー
アウトドア・テイストが取り入れられたシリーズのエクスプローラー。展開されているアイテムも、ウエストバッグやバックパックなど、男女問わず人気のスポーツファッションにオススメのアイテムばかりです。
ショッピング
ショッパーをイメージしてデザインされたトートバッグ。底が紙袋のように折りたためるようになっており、バレンシアガのショッパーを忠実に再現したモデルとなっています。以前は大振りのMサイズも展開されていましたが、現行ではXXSサイズのみとなっています。
ショッピングトートバッグ N-S
XXSサイズ・・・横幅19センチ 高さ20センチ 奥行き9センチ
Mサイズ・・・横幅31センチ 高さ44センチ 奥行き10センチ
PHONE HOLDER・・・横幅12センチ 高さ18センチ 奥行き4.5センチ
ヴィル
張りがある上質なカーフ素材に大きくあしらわれたブランドロゴが特徴のシリーズ。ハンドバッグだけでなく、ポシェットなど様々なデザインで展開されています。
ホイール
車のホイールカバーをイメージしたバッグがメインのシリーズ。上記のバッグ以外にも、バックパックやウエストバッグなど、スポーティなファッションにも合わせられるアイテムも展開しています。
ペーパー
バレンシアガのバッグは、直感的にモデルの名前を付けられているものも多くあると言われています。”ペーパー”の由来は”紙のサイズ”から来ており、サイズ展開は”A4”と”A6”というユニークな名称となっています。付属のストラップを付けることにより、ショルダーバッグとしてお使いいただくことも可能です。
A6・・・横幅27センチ 高さ20センチ 奥行き11センチ
A4・・・横幅40センチ 高さ31センチ 奥行き16センチ
アワーグラス
2019年に新作として登場しました。底辺のカーブラインが特徴的で、カバンのフォルムとフラップのB金具がエレガントな印象を演出してくれます。光沢のあるボックスカーフが特徴ですが、他にクロコダイルの型押しが施されたデザインもある為、パーティ等のドレスコードにもオススメなシリーズとなっています。
MINI・・・横幅12センチ 高さ8.5センチ 奥行き4.5センチ
XS・・・横幅19センチ 高さ13センチ 奥行き8センチ
SMALL・・・横幅22.5センチ 高さ16センチ 奥行き10センチ
シティ素材
バレンシアガのシティに使用されているゴートスキン、ラムスキンは柔らかさと風合いが良いのですが、汚れが付きやすいのが難点です。革は水分に弱いので、雨などで水濡れしてしまったらシミやカビの原因となります。
歴代デザイナー
バレンシアガで最初にデザイナーを務めたのが創業者であるクリストバル・バレンシアガ。クリストバル亡き後のバレンシアガは彼の甥が引き継ぎましたが、新作を出すわけでもなく、ただブランドを保有しているだけの状態がしばらく続きます。
1992年にはジョセフュス・メルキオール・ティミスターがデザイナーとして就任しますが、ブランドを復活させるには至りませんでした。停滞していたブランドを生まれ変わらせたのが1995年にデザイナーに就任したニコラ・ゲスキエールです。
1997年にはクリエイティブディレクターとしてプレタポルテとジュエリー部門も担当することになります。
1998年に開かれたニコラのデビューコレクションはファッション界に大きな衝撃を与え、「新生バレンシアガ」を強烈に印象付けました。ニコラ・ゲスキエール退任後のバレンシアガを引き継いだのがバレンシアガ初のアジア系デザイナーであるアレキサンダー・ワンです。
彼は自身の名で展開しているブランド「アレキサンダー・ワン」でも有名ですね。中国系アメリカ人としてサンフランシスコで生まれ育ったアレキサンダー・ワンはニューヨークのデザインスクールで学んだあと2004年にブランド「アレキサンダー・ワン」を立ち上げます。
2007年にニューヨークコレクションでデビューした後は様々な賞を受賞するなど着実に実績を積み上げ、それが評価されたことでバレンシアガのデザイナーに起用されました。2年半ほどの任期で、前任デザイナーのニコラほど目立った活躍はできませんでしたが、自身のブランドと兼任しながらバレンシアガの発展に寄与しました。
バレンシアガは現在世界でもっとも人気のあるラグジュアリーストリートブランドと言われていますが、それを礎に築いたのが2015年にデザイナーに着任したデムナ・ヴァザリアです。
1981年にトルコ北東に位置するジョージア(旧グルジア)で生まれたデムナは、2006年にアントワープ王立芸術アカデミーのファッションデザイン学科を首席で卒業、2013年からはルイヴィトンのシニアデザイナーを務めるなど、第一線で活躍し続けてきた一流デザイナー。
2014年には自らのブランド「ヴェトモン」を設立しました。
まとめ
昔はDIORとバレンシアガの2大ブランドと言われていたくらい超有名でセレブに愛されていたバレンシアガ。一度は倒産の危機になりながらもニコラ・ジェスキエールにより復活を遂げます。現在はデムナ・ヴェザリアがデザイナーに就任し、更なるストリート化が進んでおりこれからも目が離せません。バレンシアガのシティは現在も根強い人気があり、機能性重視のエディターズバッグでありながらも、細部に凝ったデザインはファッション界で注目を浴び続けています。
最近のインスタブームにより、インスタ映えにも使えるバッグとしての認知度もあります。色柄、サイズとバリエーション豊かなシティシリーズは、おしゃれやお仕事、どんなシーンでも大活躍間違いなしの万能バッグです。