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ジバンシーというブランドについて
ジバンシーは1952年、ユベール・ド・ジバンシーが創立したファッションブランドです。パリ8区モンテーニュ大通りに本店乃至旗艦店、同区ジョルジュ=サンク大通りに本社及び旗艦店があります。服飾、装飾品、香水および化粧品などのファッション用品を展開しており、アルファベットのGを4個重ねたロゴが特徴的です。また、現在はLVMHグループでは、ディオールに次いで2番目に大きい部門となっています。
では、ジバンシーの歴史を見ていきましょう。ジバンシーの創業者、ユーベル・ド・ジバンシィは1927年にフランスのプロテスタント貴族の家庭に生まれます。父は公爵の称号を持ち、母方の祖父はゴブラン&ボーヴェ・テキスタイル・ワークショップの所長を務めた芸術家です。ジバンシーが2歳の頃に父親が亡くなったため、母親と祖父母に育てられます。ジバンシーの完成に大きな影響を与えたのはこの祖父だと言われています。
母親もファッション好きで、いとこや叔父・叔母も音楽や芸術などの才能がある芸術家の一族でした。ジバンシー自身も8歳の時にはその才能を発揮しており、母親のファッション誌に登場するモデルを参考にして、人形の為の服を作ったりしていました。
また、10歳の頃にパリ万博を訪れ、ジャンヌ・ランバンのプロデュースしたパビリオン・エレガンスに魅了されます。ここに登場したシャネルやスキャパレリ、ヴィオネやランバンたちと肩を並べるようなデザイナーになりたいと決意したのです。ですが、この時代はまだファッションデザイナーという職業は良い職業と思われておらず、家族から反対されることになります。ですが、最終的には家族を説得してデザイナーの道を行くことになります。ファッションの道を志して、最初に赴いたのがスペインの巨匠クリストバル・バレンシアガの元です。
ジバンシーは幼い頃から巨匠バレンシアガに憧れており、ジバンシーがバレンシアガの元に訪れた時には既にオートクチュール界の中でもバレンシアガは屈指の存在になっていました。そんな巨匠バレンシアガに、ジバンシーは自分のスケッチを見てもらいアシスタントの座を狙っていたのですが、それは残念ながら叶わず、当時ディレクターだったルネーに門前払いをくらってしまいます。
それでもめげずに、今度はパリで人気が高かったジャック・ファスのメゾンに訪れます。そこではこれに成功して、その場で契約を勝ち取りました。ジバンシーはファスのメゾンには1年ほどしかいなかったのですが、ジバンシーのはつらつとした作風はファスの影響が大きいとみる方もいます。それからはさらに腕を磨くためにロベール・ピゲ、そしてリュシアン・ルロンのサロンを経て、イタリアンデザイナーのエルザ・スキャパレリのもとで4年間働きました。
スキャパレリも幼い頃に見に行ったパリ万博の際に憧れを抱いていたデザイナーのひとりで、こうした大物たちのもとで多くのことを学んでいったのです。この後、独立しますがジバンシーの成功に大きく寄与するのが、下積み自体のこういった幅広い人脈でした。そして、1952年にジバンシーが自身のメゾンを立ち上げます。その当時、ジバンシーはまだ24歳という若さでした。拠点はモンソー公園近くのアルフレッド・ド・ヴェニ-通りにある建物でした。
ディレクターとしてマダム・エレーヌ・ブイヨー=ラフォンを起用し、ファーストコレクションに向けてパリのトップクラスのモデルとも契約を交わしました。初のコレクションにて、より便利に、楽に、そして個性的なファッションを追求した上でたどり着いた「セパレート」にて大成功を収めました。他にも、モデルやアシスタントや広報の仕事もこなしたジバンシーの右腕『ベッティーナ』と名付けられたブラウスも発表します。まだ高価な素材を使うことができなかったため、コットンのシャツ地が使われていたのですが、そのデザインはとてもフェミニンで美しい装飾も施されていました。
その斬新なアイデア、シャープな感性が絶賛されて、モードの神童と称されました。この時のサロンの常連には、後にジョン・F・ケネディ大統領夫人となり、世界のファッションアイコンとなるジャクリーン・ブーヴィエもいました。こうして、若くして一躍スターダムに躍り出たジバンシーですが、余りにも注目を集めてしまったがために、職人が不足して生産が追い付かない、という状況に陥ってしまいます。ハイファッションをより安く手に入れられる高級既製服という概念から、伝統的なオートクチュールメゾンに立ち返らなければいけなくなってしまいます。
その後、1954年にオードリー・ヘップバーン主演の映画『麗しのサブリナ』の一部衣装を手掛けたり、1961年にはこちらもオードリー・ヘップバーン主演の映画『ティファニーで朝食を』の為に、ドレスをデザインしました。また、1955年にシュミーズ・ドレスを発表して、革命的な衣装だ!と大きな反響を呼びました。1988年にはLVMH(モエヘネシー・ルイヴィトングループ)の傘下に入ったり、1996年にはアレキサンダー・マックイーンがオートクチュールとプレタポルテの主任デザイナーに就任し、ジバンシーが再び隆盛期を迎えたりしております。そして、2006年にナイチンゲールバッグが発表されました。
ジバンシーのナイチンゲールバッグは古い?
ナイチンゲールは2006年に登場して以来、人気を誇っていましたが、もう14年近く経って、古いものと思われている方も居るかもしれません。確かに、検索数では2013年がピークで、それ以降は40%ほどで推移しています。全く無くなったというわけではないので、根強い人気がある、とも取れますね。
また、オークションでは2016年以降落札数が2015年の半分ほどに落ちるなどしておりますが、2021年~2022年にかけては一気に前年の倍近くまで落札されており、2016年と同程度の水準まで回復しております。
この数字を見ると、まだまだナイチンゲールの人気は固く、古いものになったというのは早すぎる、というのが分かりますね。
ジバンシーのナイチンゲールバッグの特徴
ジバンシーのコンセプトであるマスキュリンとフェミニンを融合し、丸みのある独特なフォルムがナイチンゲールの特徴です。名前の由来はイタリアの看護師、フローレンス・ナイチンゲールの功績を称え、ナイチンゲールと名付けられております。男性のビジネスバッグを元として、女性用の柔らかいラインにアレンジしたフォルムとなっており、取り外し可能なショルダーストラップが付いており、ハンドバッグにもショルダーバッグにも使える2WAYのボストン型バッグになっております。
実用性と機能性も高く、またサイズ展開もされているので、普段使い~仕事用や旅行に使えるなど幅広いシーンで活躍してくれるバッグです。その為、女性の支持を多く集めております。
3種類のサイズから、ご自身にとって使い勝手の良いサイズが選べます
ナイチンゲールのサイズは3種類ございます。
マイクロナイチンゲール:縦20cm×横22cm×奥行9cm
ナイチンゲールの中では一番コンパクトなサイズです。ですが、長財布やスマートフォンは十分に収納できるサイズです。ちょっとした外出なら十分に使えるサイズになっております。小さいからこその可愛らしさも十分に発揮されております。
ナイチンゲールS:縦25.5cm×横28.5cm×奥行13cm
コンパクトなつくりではありますが、ボストン型で奥行もあるため、スマートフォンやお財布はもちろん、化粧ポーチやA5サイズの手帳も収納可能なサイズですので普段使いにオススメです。
ナイチンゲールM:縦32cm×横36cm×奥行16.5cm
A4サイズの書類も入る大きさで、ビジネス用として人気が高いサイズです。
ナイチンゲールはサイズのバリエーションだけでなく、カラーバリエーションや材質のバリエーションも豊富で、自分好みがきっと見つかる!
先程サイズのバリエーションをご紹介しましたが、カラーのバリエーションも材質のバリエーションも豊富です。カラーバリエーションはオーソドックスでどんなシーンにも使いやすい汎用性の高いブラック、目にも鮮やかなレッド、煌びやかなゴールド、安らぎを与えてくれるブルー、温かみを感じさせてくれるオレンジ、等などと言ったものから、他にも、シルバーカラーのナイチンゲール、パープルのナイチンゲール、グリーンのナイチンゲール、ダークブラウンのナイチンゲール、等と言ったカラーがあり、本当に豊富なカラーバリエーションになっています。
また、カラーではないのですが、花柄が全体にあしらわれたナイチンゲールもあれば、メタルのスタッズがついたナイチンゲールもございます。材質も様々な材質でナイチンゲールを展開しており、スタンダードで多く使われているのはレザーで、それ以外にもハラコを使ったナイチンゲール、レザーにフォックスファーをあしらったナイチンゲール、デニム生地を使ったナイチンゲール、レザーでもシワ加工を施したナイチンゲール、エナメル地のナイチンゲール、キャンバス×レザーのナイチンゲール、ナイロン×レザーのナイチンゲール、等とカラー同様、様々な材質でナイチンゲールは展開されています。
カラーも素材もここまで多いと、その人の好みに合うものが必ず見つかるはずです。
まとめ
ジバンシーは若い頃からファッションの道へと進み、下積み時代にはとても多くの偉大な方々の下について自信を磨いていました。そして、元々あった才能をより磨いていくことで、初のコレクションで大きな注目を集め、時代の人となりました。そのジバンシーが作ったブランド、ジバンシーで発表から今もまだ人気が高いのがナイチンゲールというバッグです。ジバンシーの意思を引き継ぎつつ、斬新で使いやすいバッグであるジバンシーのナイチンゲールを一度手に取って使ってみてはいかがですか。