古代エジプトのジュエリー:金と宝石が持つシンボルの意味 | 函館山の手店
古代エジプトのジュエリーは、単なる装飾品ではなく、宗教的・社会的なシンボルとして重要な役割を果たしていました。特に金と宝石は、エジプト文化の中で特別な意味を持ち、王族や神官、貴族たちに愛用されました。本記事では、古代エジプトにおけるジュエリーの象徴的な意味と、その背景について詳しく解説します。
1. 古代エジプトにおける金の意味
① 「神の金」-太陽の象徴
エジプト人にとって金(ゴールド)は太陽神ラーの象徴とされ、不滅の輝きを持つ神聖な金属と考えられていました。
- 変色しないことから「永遠」の象徴とされ、王族の棺やマスクに多用。
- ファラオの権威を示すため、王冠や首飾りに使用された。
② 宗教儀式での使用
- 神殿や神像の装飾に金が使われ、神々の力を宿すと信じられた。
- 埋葬時には、死後の世界での永遠の命を保証するために金製の装飾品を身につけた。
2. エジプトの宝石とそのシンボルの意味
① ラピスラズリ(Lapis Lazuli)
- 青色の宝石で、**「天空」と「神秘」**を象徴。
- 王族や神官の装飾品によく使われ、神々とのつながりを意味。
② カルネリアン(Carnelian)
- 赤橙色の宝石で、**「生命力」と「勝利」**を象徴。
- 軍人や王族が戦いの護符として身につけた。
③ ターコイズ(Turquoise)
- 青緑色の宝石で、**「保護」と「再生」**の象徴。
- 道中の安全や健康を守る護符として用いられた。
④ マラカイト(Malachite)
- 緑色の宝石で、**「再生」と「繁栄」**を象徴。
- 王家の装飾品や化粧品にも使用。
3. エジプトの代表的なジュエリーモチーフとその意味
① スカラベ(Scarab)
- フンコロガシを模したモチーフ。
- **「再生」「復活」「太陽の運行」**を象徴し、お守りとして人気。
② ホルスの目(ウジャトの目)
- **「神の守護」「健康」「知恵」**のシンボル。
- 魔除けや護符として広く用いられた。
③ アンフ(Ankh/アンク)
- **「永遠の命」**を意味するエジプト十字。
- 王族や神官が装飾品として身につけ、死後の世界での生命を象徴。
まとめ
古代エジプトのジュエリーは、単なる装飾ではなく、神々とのつながりや生命の象徴として重要な役割を果たしました。
- 金は太陽神ラーの象徴であり、不変の力を持つ。
- 宝石はそれぞれ独自の意味を持ち、身につける者を守る力があると信じられた。
- スカラベやアンクなどのモチーフが、神聖な意味を持つシンボルとして用いられた。
古代エジプトのジュエリーの持つ深い意味を理解することで、その芸術性や文化的価値をより深く楽しむことができるでしょう。